患者にはとても言えない「病院の真実」前編

医者・看護師・事務員が明かす
週刊現代 プロフィール

 こう話すのは、都内の私立大学病院外科医。また、朝イチどころでなく、難しい手術は月曜日の朝一番に行うという病院もあるという。通常、医師は日曜日が休みのため、休養明けの朝が最もリフレッシュしていると考えられるからだ。

 だからといって、自分の手術が金曜日の午後と言われたら「自分は大切にされていないのか」と疑う必要はない。それだけリスクの低い手術で、心配することのない状態だとも考えられるからだ。

 そして、前出の外科医によると、「特殊な機械を使う手術の場合、その空き状況によってもスケジュールが変わる」とのことだから、重症患者の手術が必ずしも午前中に行われるとは限らないらしい。

 また、病室の位置から病状の軽重が推測できることがあるという。

「ナースステーションの近くにある病室には、重症患者さんを入れる傾向にあります。ナースコールを押せないような状況になったとしても、看護師がすぐに気づける場所だからです」(都内の私立大学病院看護師)

病院や医者に得意・不得意ってあるんですか

 実際病院へ行くとき、どの病院・どの医者にかかればいいのか? 一口に「いい病院」といっても、やはり得意・不得意はある。ある分野のスペシャリストを擁する病院は、当然その分野で強みを発揮している。最近では、むしろ名医と呼ばれる医師の得意分野が、病院の得意分野とイコールになっていることも多い。

「この病気ならここへ行け」という病院・医師と、注目を集めている最新治療について、これまで1000人以上の医師に会い、取材を続けてきた医療ジャーナリストの吉原清児氏に聞いた。

■脳疾患

「数より質」をモットーに、最高難度の脳手術に挑み、成績も良好なのは、松丸祐司部長率いる虎の門病院(東京都港区)の脳神経血管内治療科。「首都圏NO.1」の声もある。

 脳動脈瘤に対するクリッピング手術で「名手」と評判なのは、杏林大学医学部付属病院(東京都三鷹市)脳神経外科の塩川芳昭教授。

 聖マリアンナ医科大学東横病院(神奈川県川崎市)の植田敏浩教授は脳卒中の専門家で、頸動脈狭窄症に対する頸動脈ステント留置術では「実力NO.1」と言われている。

■心臓病

 患者が急増している心臓弁膜症手術といえば、この分野のパイオニアで第一人者の川副浩平センター長が勤務している聖路加国際病院・ハートセンター(東京都中央区)が名高い。

 また、「日本最高の心臓外科医」と呼ばれているのは東京医科大学病院(東京都新宿区)心臓外科の渡邊剛教授。榊原記念病院(東京都府中市)の高梨秀一郎部長も、「腕一本で勝負する心臓外科の名医」と評判だ。高梨部長は年間300例もの心臓手術をこなしている。

 関西の心臓専門医というと、桜橋渡辺病院(大阪市北区)の藤井謙司副院長の名がまず挙がる。関西屈指の心臓内科医で、特に狭心症・心筋梗塞に対する心臓カテーテル治療を得意としている。同じく関西を代表する心臓外科医が、兵庫県立姫路循環器病センター(兵庫県姫路市)の向原伸彦副院長。毎年350例以上の手術実績は、全国でもトップ10に入っている。