決勝でオランダを1―0で下したスペインイレブン。トロフィーを掲げるのは決勝点を挙げたイニエスタだ 〔PHOTO〕渡部 薫「私たちが勝ったので、スペインでタコを胴上げしてもらいましょうか」
決勝ゴールを決めたスペイン代表のイニエスタ(26)が、試合後、謝意を捧げたのはドイツの水族館で飼育されているタコのパウルくん(2つ)。
パウルくんはサッカー南アフリカW杯で8試合連続で試合結果を当てた驚異の予言ダコとして名を馳せた。7月11日に行われた決勝も、パウルくんの予想がズバリ当たってスペインが勝利。現地取材にあたったスポーツライターの戸塚啓氏はそのスペインの勝因をこう語る。
「圧倒的なボール支配と攻撃力が魅力のスペインですが、ベースには高い守備力がある。決勝トーナメントに入ってからは無失点なうえ、決勝でもGKのカシージャスが相手のビッグチャンスを2回も止めてオランダの攻撃を完封している。
デル・ボスケ監督の選手交代も冴え、スペインの繰り出す二の手、三の手にオランダは徐々に消耗した。最後にはイニエスタの決勝ゴールを許してしまった。これからはスペインの華麗なパスサッカーが、世界中に浸透していくのではないでしょうか」
タコ顔のオランダ人デ・ヨング(右)に密着マークされるイニエスタ 〔PHOTO〕渡部 薫話は変わって東京・調布―、プレースタイルは違えど、身長170㎝で体格も似ており、額の広がり具合が、かのイニエスタにどことなく似ている(?)男がいた。セリエA・チェゼーナ(イタリア)へ移籍が決まった日本代表戦士・長友佑都(23)だ。
7月11日、都内で行われたサッカーイベントにゲスト出演した長友は、イベント終了後、白いTシャツにジーンズというカジュアルな服装で会場から出てきた。写真撮影を終え、車に乗り込もうとする長友に近づき、海外移籍について直撃すると、
「自分ができることをしっかりやるだけです」
と短い答えが返ってきた。明大時代から彼を取材しているスポーツライターが言う。
小誌を片手に直撃に応えた長友。イタリアでもガンバってくれ! 〔PHOTO〕長濱耕樹「移籍先としていくつかのチームが報じられましたが、チェゼーナ、マインツ(ドイツ)の2チームと本格的なやりとりをしたようです。その結果、『監督が気に入ってくれたし、試合に出られる可能性が高い』という理由でイタリア行きを決めた。元々、彼はプロ入りしてから常に海外に眼を向け、英語もコツコツ勉強していたんです。
芸能に強い大手事務所の誘いを断り、中村俊輔(32)や長谷部誠(26)と同じ、海外に強い代理人のいる事務所に入ったのも将来を睨んでのこと。その頃からセルティック(スコットランド)にいた俊輔にメールや電話を入れ、周りからは『お前、俊さんに馴れ馴れしいんだよ』なんて言われてました(笑)」
W杯で強豪国の選手を次々に抑えて、知名度も急上昇。帰国後に開かれた菓子メーカーのイベントで大ファンの女優・堀北真希(21)に会ってデレデレになっていた長友だが、ことサッカーに対する姿勢はまじめすぎるくらいまじめだと評判だ。そんな彼は新天地のイタリアで成功できるのか?
「彼は自分をコントロールできる男。居酒屋に誘われても、オフ以外は酒を口にせず、豆腐やサラダ、疲労回復にいい豚肉などのつまみばかり食べている。性格は図太く、人とすぐ打ち解けるタイプなので海外生活に不安はない。セリエAについても『子供のころから一番見ていた憧れのリーグ』と語っているので、本人のモチベーションは高いはずです」
(前出・ライター)
戸塚氏も長友にこうエールを送る。
「彼の持ち場であるサイドバックはゴールなどの明確な基準がなく、評価されるのが難しいポジション。また、イタリアのチームは選手に対する要求が細かいので、それを一つずつきちんと消化できるかが課題でしょう。ただ、守備力やフィジカル面での問題はないので、活躍する可能性は十分あると思いますよ」
イタリアでの長友の活躍ぶりを、パウルくんに占ってもらいたくなってきた。



