田村 耕太郎田村耕太郎「シンガポール発 ASEAN6億人市場が世界を動かす!」

2012年01月09日(月) 田村 耕太郎

世界で勝ちたければインド人に学べ!日本人枠に希望者が殺到するインド式インターナショナルスクールの魅力
授業は9時限目まで

 

先日シンガポールの世界第二位の海運会社の社長が「インド人向けインターナショナルスクールが大人気なんだよ。シンガポールのインド系インターはなかなか入れない」と教えてくれた。資源関連のトレーダーであるインド系シンガポール人実業家も「インド式初等教育は世界最高。ここで育てれば世界で通用することもになる」と胸を張る。

東京でインド人向けインターナショナルスクールに日本人の応募が殺到して日本人枠ができたとの報道があった。インドでは当たり前に行われている一般的なインド式教育がグローバル人材を造る!

生徒の3割が日本人

カリキュラムによる授業を行う東京都江戸川区の「GIIS(グローバル・インディアン・インターナショナル・スクール・ジャパン)」では75名の日本人が学ぶ。そもそもは、IT系を中心に急増していた在日インド人向け子弟を対象に教育してきた。対象である3歳~16歳までの子供である。生徒数は240人。つまり3割が日本人になっているのだ。

日本の義務教育では7歳から小学生、13歳から中学生。インドでは5歳から9歳までが小学生。10歳から14歳までが中学生となっている。後で詳しく述べるが。インドでは5歳から義務教育が始まるのだ。

その内容の魅力を分析してみた。

世界を席巻するインド英語

 まず校内はすべて英語。これはインターでは当然である。違いはインド英語。早口と強烈ななまりで、聞き取れないとかのレベルではなく、英語とは思えないことさえある。しかし、これがやがて標準の英語になるのだ。世界一英語を話している国はどこだと思われるだろうか?アメリカでは約2億人が英語を話すが、インドはその倍の4億人近くが英語を話すといわれている。これが10年後には倍になる。つまり、世界で最も話される英語はインド英語なのだ。

 今の子供たちが大人になって活躍する頃の世界標準の英語を学べるのが、インド系インターなのだ!

卓越した数学教育

 インド式数学教育のレベルの高さは有名だ。具体的には、インドではなんと5歳から掛け算と割り算を習う。義務教育初年度の終わりころに、あの有名な2ケタの九九を勉強するのだ。日本ではいえば幼稚園児から始める。日本の義務教育は6歳から始まる。イギリスは5歳からなので植民地であったインド人でも5歳から始まる。ちなみに韓国も5歳からで、なんとオランダは4歳から義務教育が始まるという。

 日本の小学生がやっと1桁の足し算を習い始めた頃、インド人学校では3桁の足し算を行う。日本の小学校ではかけ算は2年生、割り算は3年生で別々に習う。しかしインドでは5歳の時にそれをやっているのだ!7歳児で3ケタの掛け算、8歳児のクラスでは4ケタ同士の掛け算を解く。日本では8歳で九九なので、少なくとも3年は遅れている計算になる。

生徒にあった進級方法

 一言でいえば、一人一人のレベルに合わせた進学制度。できる子はどんどんレベルを上げける。できない子は進級できない。毎年進級テストがあって、それに受かれば飛び級できるし、落ちると進級できないという。

プレゼン能力

 国際会議を成功させるコツは「いかに日本人にやしゃべらせ、インド人を黙らせるか」と言われる。それくらいインド人は国際舞台で強い。空気を読まないというか、空気を恐れない、文化もあるが、日々の訓練も大きい。

 アセンブリー教育というものだ。アセンブリーとは集会という意味。毎朝、朝礼のような集会を開き、子供達に気になったニュースや身の回りの出来事を自分で調べて分析してそれに対する自分の考えを人前でスピーチさせるのだ。もちろん、すべて英語、この子供達の人前演説なんと全校内に放送でされる。聴衆を意識した自己表現を小さいころから磨いていくのだ。私にはインド人が聴衆を意識しているとは思えないが、それほど傍若無人に話しまくる人が多い、インド人の“人前力”が世界一であることは間違いない。この鍛錬が実はインド人が人前で臆することなく自分のペースで話し続けられる背景にあるのだ。

英語でIT

インド系インターでは5歳からパソコンの授業がある。インドでは5歳からIT教育やるのだ。5歳児向けIT授業は、パソコンに慣れさせる目的。先生が指示する図形を描かせたりするもの。そうしあんがら、キーボードに慣れさせ、次第にコンピューター言語を覚えさせていく。そうして12歳のころまでには全員が簡単なプログラミングができるようになっているのだ。

授業でチェスも

 将棋やチェスの起源はインドにあったとご存じだろうか?チャトランガというゲームがその起源なのだそうだ。それが欧州に伝わりチェスになり、中国や日本に伝わり将棋となったという。インド系インターではチェスを週一回、授業にとり入れている。テレビゲームと違い、子供同士が遊びながら脳を鍛えられるからだという。

学校でヨガ

 インドでは5歳からヨガを教える。簡単な精神統一法やポーズから教えていくそうだ。それがだんだんと上達していくと、小学生から本格的なポーズをとるようになるという。ヨガのポーズや呼吸法は集中力を高めるという。科学的にも、脳内でセロトニンという物質が分泌することが確認されている。学力が向上するのだ。また、呼吸法を整えることでキレにくく、うつになりにくい子供なるともいう。ストレスも減り、リラックスできるのだ。


効果的な栄養補給

 一時間目の授業が終わる、午前10時前に、子供達は家から持ってきたお菓子やフルーツを食べているという。毎日1時間目の直後はおやつ休憩なのだ。朝、甘いものを補給することは脳の働きを1日中活発にしてくれるという

毎日9時間目まで!

 インド人学校では40分授業がなんと“9時間目”まである。日本の小学校では通常は45分授業が6時間目まで。インド人の子供は日本の子供より忙しいのだ。毎日90分も多く勉強している。加えて、授業の間に休憩がない。代わりに生徒は授業内いつでもトイレに行く自由がある。とにかくよく勉強するのだ。

 日本のインド式インターに行く場合の問題は一つだけ。日本の文科省が義務教育だと認可していないのだ。“ゆるい”日本の義務教育を認可しておいて、はるかに勉強するインド式インターを義務教育として認可しないのだ、いかにも“日本のお役所”である。

 ただ、そんなことはどうでもいい。インド式インターに学ぶものの視線の先には世界がある。世界でさらに学び世界に羽ばたくのだ。日本の中での進学や就職は眼中にない。世界で活躍したいには、インド式インター、インド教育を強くお勧めしたい!