舛添レポート

東京「一人勝ち」は本当か? 地方の活性化、国土の均衡ある発展は不可能ではない

2016年03月22日(火) 舛添 要一
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〔PHOTO〕gettyimages

東京にだって「不利」はある

東京への一極集中が指摘され、地方からは怨嗟の声が上がる。しかし、東京の「一人勝ち」を非難したところで、問題は解決しない。

47都道府県のうち、日本を引っ張っていくことのできる機関車は東京しかない。2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会を控えて、東京が飛躍しないかぎり、日本経済の再生はない。相対的に豊かな愛知県、神奈川県、大阪府には機関車役の一部を担ってもらいたいと思っている。

地方は、自らの持つ利点や資源にもっと注目し、それを活用すべきである。東京には、多くの不利な点がある。たとえば地価の高さである。

保育所や老人福祉施設を造ろうとしても、土地の入手が困難であるし、値段が高すぎる。そこで、東京都では、都有地などの賃料の一部を補助するなどの政策を実行している。地方であれば、安価な土地を活用できるので、これらの施設の整備費用は東京よりも格段に少なくて済む。杉並区が伊豆半島に特養施設を建設することを考えたのも、そのような理由からである。

土地の値段が高いので、規制緩和という手段も講じている。

国に「認可保育所」として認めてもらうには、園庭が必要である。しかし、東京では、園庭用の土地の確保が難しい。そこで、都が認める「認証保育所」では、園庭がなくてもよいことになっている。最寄りの鉄道の駅前に保育所があれば、通勤時に子どもを預け、帰宅時に引き取ることができて便利である。しかし、駅前に園庭を作ることはほぼ不可能である。これが東京の現状である。

そこで、公園の規制緩和を思いついた。公園の中に保育所を作れば、周りは園庭そのものである。国家戦略特区を活用して、荒川区の汐入公園にまず一号を建設することに決定した。今後は、世田谷区などにも広げていく。また、公園内に老健を整備し、デイサービスなどを行えば、高齢者は、交通事故に遭う心配もなく公園内を散策できる。

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