歳川隆雄「ニュースの深層」
カテゴリーアイコン

安倍政権の閣僚と幹部がオフレコで明かした「ダブル選の真相」

2016年03月12日(土) 歳川 隆雄
upperline
【PHOTO】gettyimages

閣僚と幹部はダブル選に否定的

この10日間で、安倍晋三政権の有力閣僚と首相官邸幹部の2人とそれぞれ酒食を一緒する機会があった。だが、完全オフレコの懇談のため名前を挙げることはできない。ご寛容いただきたい。

興味深かったのは、その2人が共に衆参ダブル選挙に否定的であったことだ。

とりわけ有力閣僚は「ダブルをやって勝てるという保証はない。消費増税再延期を争点にしてダブルで勝てると、誰が言い切れるのですか。下手すれば、衆院の議席減ということだってあるかもしれない。中曽根(康弘元首相)さんの(19)86年7月ダブルは圧勝しましたが、当時は中選挙区制度でした。今は小選挙区制度です。言わば、未体験ゾーンに突入して行う選挙なのです」と語り、想像外の否定的な見方を示した。

首相官邸幹部もまた次のように述べた。

「自民、公明両党でいま320超議席ある衆院を解散して総選挙に踏み切る必要が、本当にあるでしょうか。衆参ダブルには当然、リスクがあります。参院選についても、自民党が単独で過半数を制する必要があると思いますか。過半数から1、2議席下回るというのが絶妙なバランスでしょう。そこに公明党と大阪維新の会を合わせて過半数を大幅に上回るけれど、3分の2には届かない。このあたりが、今の日本にとってベストではないですか」

この2人は、実に冷静に現状を分析しているし、先行きについても客観的な見立てを披瀝した。筆者を含め同席した数人のジャーナリストは一様に感心した。

ただ、2人がやや異なったのは、17年4月実施の消費税率10%への引き上げに関する見通しについてである。

官邸幹部が「消費増税はほぼ間違いなく再延期される」と断じたのに対して、閣僚は「先に安倍総理は消費増税15ヵ月延期を公約して衆院解散・総選挙に踏み切りました。それを覆して再延期するということはそう簡単なことではありません」と言うのだ。 

1
nextpage



underline
アクセスランキング
1時間
24時間
編集部お薦め記事
最新記事