経済の死角

中国バブル崩壊の余波から、あなたは逃げ切れるか?
〜日本を襲う「円高・株安」の正しい読み方

2016年01月27日(水) 週刊現代
週刊現代
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3社中2社がすでに初値以下〔PHOTO〕gettyimages

いまや世界中が火薬庫だ。各国は導線でつながり、一つが火を噴けば、全世界が炎の海と化す。燃え盛る炎をかいくぐり、いかに身を守るか。正しい「逃げ方」がある。

逃げろ! まずはじめは郵政株の「投げ売り」から

昨年11月の上場以来、株価はうなぎ上り。「まだまだ上がるぞ」と威勢のいい声も聞こえていた郵政3社(日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命)の株だが、年始からは一転して強烈な投げ売りに見舞われている。

「郵政3社上場のお祭りモードはすでに終わりました。昨年12月までは、TOPIXなど指数に連動する投資信託が郵政3社の株を組み込むために買いを入れるという特殊要因があって盛り上がったが、これも一巡。プロの間では昨年末で『売り』というのが常識的見解で、その通りに年始から売りが先行している形です。

ゆうちょ銀行とかんぽ生命は初値割れまで売られていて、今後は公募価格を割る可能性もある。公募価格で買った人は早く売ったほうがいいし、上場後に購入した人も損切りするのが賢明でしょう」(マーケット・ウォーク代表の鮎川良氏)

値下がりリスクが大きいのでいますぐ逃げたほうがいいのは、3社の中でもゆうちょ銀行とかんぽ生命の2社。これがプロたちの共通見解である。

「実はゆうちょ銀行とかんぽ生命の2社の株は、そのうち89%を日本郵政が保有しています。これが上場から半年、つまり今年5月までは売ることができない決まりになっているのですが、逆に5月以降は売ることができる。その点、日本郵政が保有比率を50%以下にしないとゆうちょ銀行とかんぽ生命は新規事業を展開しにくいので、郵政は早めに売る可能性が高い。その巨大な売りが、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の株安要因になるため、持っている人はその前に売ったほうがいい」(SBI証券シニアマーケットアナリストの藤本誠之氏)

一方で、日本郵政の株を持っている人は手放さないほうが得策だと、プロたちは口を揃える。

「日本郵政の株は今夏に日経平均に組み入れられる可能性が高く、その際には一段上昇する余地が生まれる。そもそも日本郵政は8兆円の時価総額を誇る巨大企業で、日本最大規模の物流網を使って新しいサービスを生む可能性も期待できる。まだ買っていない人は、株価が下落したいま仕込むのも手だと思います」(IPOJapan編集長の西堀敬氏)

前出の藤本氏も言う。

「日本郵政は東京駅周辺や名古屋駅周辺などの好立地に優良不動産を抱えています。今後はその不動産活用が進み、ビルを建ててテナントに貸すなど不動産事業で大きな利益を稼ぐ見込みです。将来的には佐川急便などの国内大手物流や、海外企業を買収して、さらなる巨大企業になる可能性すらある。郵政株を買いたい人は、株価が初値を下回る水準まで落ちた時が買い時です」

郵政株は配当利回りも1%以上と高いので、長期保有にも最適。すでに持っている方は、1631円の初値まで落ちても、慌てて投げ売りしないほうがよさそうだ。

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