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究極の個人情報「ゲノム」をどう活用し、保護するか? ~遺伝子解析サービスと消費者との微妙な関係

2016年01月07日(木) 小林 雅一
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〔PHOTO〕 iStock

一般消費者が「自分が病気にかかるリスク」や「肥満などの体質」をインターネットから知ることのできる、遺伝子解析サービスが曲がり角を迎えている。

この分野の草分けとして知られる米国のベンチャー企業「23andMe」は、規制当局から「科学的根拠に欠ける」などの理由で主要業務の停止を一旦命じられ、今、ゲノム・データを解析して新薬開発に応用するビッグデータ・ビジネスへの転換を図っている。

一方、日本では政府が2016年から、遺伝子を中心とする「ゲノム(全遺伝情報)」を改正個人情報保護法の対象に加える見込みだ。これを受け、遺伝子解析サービスを提供する事業者らは微妙な舵取りを迫られることになりそうだ。

●"ゲノムは「個人情報」、政令に明記へ ルール明確化" 日本経済新聞 電子版, 2015/12/25

遺伝子解析サービスとは何か

「遺伝子解析」あるいは「遺伝子検査」などと呼ばれるビジネスは、近年のゲノム解析技術の急速な発達と低価格化に伴って生まれた。

もちろん、専門の科学者や医師らによる研究目的の遺伝子解析なら昔から行われてきた。しかし、一般人が手軽にインターネット経由で自身の遺伝子解析の結果を知ることができるようになったのは今世紀に入ってからのことだ。

その先駆けは、2006年に米国で設立された23andMeだ。同社は一般消費者(ユーザー)に向けて、その唾液を採取するためのキットを99ドルで販売。ユーザーが自らの唾液を入れた容器を郵便で23andMeに返送すると、同社はこの唾液を「ゲノム・シーケンス」などと呼ばれる技術によって解析する。

解析結果は(このユーザーの)「肥満や糖尿病など生活習慣病のリスク」「遺伝性疾患を引き起こす遺伝子の有無」「先祖関係」「スポーツや学業、芸術などの能力」など、多岐にわたる。23andMeでは、これらの解析結果を専用のホームページ上に掲載し、ユーザーはその結果をパスワードなどを使って、自分だけが見ることができる。

23andMeは自らのビジネスを宣伝するため、各界の著名人らを多数動員。彼らが採取キットの容器に唾を入れる「唾吐きパーティ」の様子が各種メディアで報じられるなどして、急速にユーザー数を伸ばした。これを受け、同様のビジネスに参入するベンチャー企業が次々と生まれた。

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