「現代ビジネス」政策講談-それ本当ですか?

東通原発でも「活断層の可能性は否定できず」と結論。もう一度、有識者会合のあり方にモノ申す!

2015年12月17日(木) 石川和男
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【PHOTO】gettyimages

やっぱり曖昧な結論

先月27日、原子力規制委員会とその事務局である原子力規制庁は、東北電力東通原子力発電所1号機(青森県東通村)の新規制基準適合性に係る審査会合〔☆1〕を開いた。いわゆる再稼働審査の開始である。
☆1:https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/tekigousei/power_plants/00000048.html

この日、東通原発の敷地内断層について初めて議論がなされた。今後、規制委・規制庁は、その敷地内を南北に走る断層について、規制委・規制庁が設置した“有識者会合”が3月25日にまとめた「『将来活動する可能性のある断層等』に該当するものであると結論した」との評価書〔☆2〕を前提として、再稼働審査を進めていくと思われる。
☆2:https://www.nsr.go.jp/data/000101512.pdf

私は拙稿2つ〔☆3、☆4〕で、それぞれ日本原子力発電敦賀原発2号機、北陸電力志賀1・2号機に係る活断層評価について取り上げた。その中で、「(活断層の)可能性は否定できない」という非常に曖昧で科学的根拠のない結論によってこの2カ所の原発が廃炉に追い込まれる危惧を提起するともに、それによる経済損失を試算した。
☆3:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/46667
☆4:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/46761

本稿の主役であると東通1号機も、敦賀2号機や志賀1・2号機と同じような“活断層疑い”が指摘されている。私は別の拙稿〔☆5〕などで、規制委・規制庁は、原発の存否を“政治ゲーム感覚”で考えているのではないかと問題提起してきた。
☆5:http://diamond.jp/articles/-/70387

東通原発に係る再稼働審査では、規制委・規制庁が昨年12月3日に決めた「有識者会合による評価を重要な知見の一つとして参考とする」との方針の下で、法的根拠がない有識者会合の評価書を、規制委・規制庁がどのように“参考にする”のか、私は注目してきた。

しかし、先月27日の審査会合の公開映像〔☆6〕を見る限りでは、東北電力側から時間をかけて説明はなされたものの、その後は実質的な議論は殆どなく、結局は“有識者会合”の評価書を追認しただけのように感じた。読者の皆さんも、この公開映像を見れば、私と同じように感じるのではないだろうか。
☆6:https://www.youtube.com/watch?v=_FSWiyjhnjE

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