社長の風景

封筒業界唯一の上場企業!業績回復のカギは「掃除と挨拶」の徹底だった

イムラ封筒・井村優社長に聞く

2015年12月20日(日)
週刊現代
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封筒の国内トップシェア(約2割)を誇るイムラ封筒。業界唯一の上場企業で、企業のDM用、請求書用封筒など、オーダーメイド品の製造に強みを持つ。またDMの企画・制作や封入・発送も行うなど業務範囲を広げ、業績は好調だ。連結売上高200億円超、従業員数約1000名の企業を率いるのは、現相談役・井村達男氏の娘婿、井村優社長(52歳)だ。

いむら・ゆたか/'63年東京都生まれ。'87年に慶應義塾大学経済学部を卒業し、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。'93年にイムラ封筒に入社し、'00年、資材部長に就任。その後、'01年に取締役資材部長、'03年に常務取締役製造本部長、'11年には専務取締役営業本部長に就任し、'13年より現職

【銭単位】

利益が出にくい商売です(笑)。封筒1枚あたりの利益は「銭」単位。封筒の原料となる紙「原紙」を1枚でも無駄にすると利益が圧迫されるほど薄利ですね。しかし、製造には高い技術力と熟練を要します。

薄い紙を機械で切って、折って、貼るデリケートな作業です。湿度や温度が少し変わるだけで紙の動きが変わり、機械に詰まります。しかも、封筒にDMを機械で封入する場合、封筒の幅や長さが僅かでも小さいと、DMが入らない可能性があり、クレームをいただくことになります。

だから現場の社員は、製造ラインが一度でも紙詰まりを起こすと「紙を押さえるローラーはこの形のほうがいい」「この紙は曲がりにくいから、強めに折っておこう」などと機械の改良に余念がありません。

最近は、弊社の技術力を見込み、凝った形の封筒をご発注いただくケースが増えています。これは価格競争にさらされないため、社業に大きく貢献してくれます。一般的に経営者は、自社の状況を数字で判断することが多い。でも私は「根本には現場の頑張りがあるのだ」と肝に銘じています。

【6年間】

大学卒業後、証券会社に勤めていました。当時はバブル期、働けば働いただけ利益が出る時代だったため、周囲も私も、寝る時間を惜しんで働いていました。このあと結婚し、弊社へ入社したのですが・・・最初の仕事は原紙の出庫係でした。

少し前まで兜町で働いていたのが、作業服を着て紙を運ぶという力仕事を担当することになりました。体力的にキツかったし、率直に言うと「なぜ私が?」とも思いました。しかし、現場の技術力を知るうち自分の思い上がりを痛感した。

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