テレビのヨミカタ
2015年12月09日(水) 高堀 冬彦

フジテレビがついに「敗北宣言」!亀山社長よ、いまこそ1993年の黄金期に学べ

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〔PHOTO〕gettyimages

はじめて「負け」を認めた亀山社長

長らくテレビ界の覇者として君臨したフジテレビが11月27日、事実上の「敗北宣言」を出した。視聴率低下で2015年度上期(4月~9月)の営業利益が約10億円の赤字になったことを受け、同日の定例会見で亀山千広社長(59)が負けを認めたのだ。

「もう一度自分たちがフジテレビのイメージをゼロからの変えていくという気持ちでいくべきだと思う」
「負けているときにやれることは構造改革と意識改革」
(毎日新聞デジタル11月27日付より)

フジがここまではっきりと負けを認めたのははじめてのことだろう。

企業もスポーツチームも負けを自覚しないと強くはなれない。敗因の分析や再生策が考えられない。今回、負けを認めたのは、フジにとっても良かったのではないか。

これまでのフジは負けの意識を封殺し続け、ずるずると後退してしまった気がする。大きく変わらなければならなかったのに、その場しのぎの対症療法しか施されていなかったように思う。負けを認めたことで、亀山社長の目指す構造改革と意識改革が図りやすくなった気がする。

かつて日本テレビも負けを自覚して強くなった。日テレは現在、視聴率レースでトップを独走するが、80年代前半から90年代前半はフジに負けっぱなしだった。そこで日テレは、フジの強さを知るために、その放送内容を徹底的に研究した。

番組をチェックしただけではない。フジの放送を24時間録画し、CMを入れるタイミングまでつぶさに調べあげた。70年代までの日テレにとって、フジは明らかに格下の存在だったから、この研究は屈辱だっただろう。当時の日テレは先発局(放送エリアで最初に開局したテレビ局)のプライドをかなぐり捨てた。

誤解されると困るが、日テレはフジの模倣を考えていたわけではない。マネでは勝てない。フジが視聴者に支持される理由を見極めようとしたのだ。

結果、日テレは『マジカル頭脳パワー!!』(91年~)や『家なき子』(94年)など、フジとは違った特色あるヒット番組を生む。94年には視聴率3冠王を奪取。フライングスタート(他局の番組より数分早く番組を開始すること)などの新たな戦術も編み出した。

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