現代新書カフェ
2015年11月26日(木) 阿部尚樹,上原万里子,中沢彰吾

炭水化物抜きダイエットはやっぱりキケン!? 虚実入り混じる「食」の情報、その真偽をただす

【前書き公開】『食をめぐるほんとうの話』

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〔photo〕iStock

いよいよ忘年会シーズンの到来です。仕事のつきあいで、つい飲みすぎたり食べすぎたりしてしまう人も多いのではないでしょうか。

この時期、テレビでよくウコンやトクホのお茶のCMを見かけます。みなさんはなぜウコンが悪酔いを防ぐか、ご存じですか? また、トクホのお茶が脂肪分の吸収を減らし、ビタミンCが風邪に効く、あるいは、セサミンが老化防止に役立つしくみについて、知っていますか?

そんな素朴なギモンとともに、虚実入り交じった情報を科学に基づいて整理した新刊食をめぐるほんとうの話が、健康で長生きするための必読書として話題を呼んでいます。飲みの席で同僚や部下にうんちくを語るのにも役立つ同書より、前書きを特別公開。盛り上がること、うけあいです!


 

序 食をめぐるミステリー――炭水化物抜きダイエットの罪

2015年10月26日、WHO(世界保健機関)はベーコンやハム、ソーセージなどの加工肉を一日に50グラム以上食べると、結腸や直腸のがん=大腸がんにかかるリスクが18パーセント高まると発表しました。

WHO傘下のIRAC(国際がん研究機関)が世界800の研究をまとめた結果だそうで、加工肉の発がん性は喫煙やアスベストほど深刻ではないものの、明確だとしています。また牛、豚、馬などの赤み肉もおそらく発がんの可能性があるだろうとしています。唐突な発表でドキッとさせられますが、IRACでは私たちが日常的に接するお酒や化粧品の素材、車の排ガスも発がん性の可能性ありとしています。

とはいえ、日本ではすでに30年以上前から、食生活の欧米化=肉類の摂取量の増加、野菜の摂取量の減少が大腸がんを増加させていると指摘されており、肉類云々は今さらの感があります。

困ったことに、こうした食材に関する研究発表や報道では詳細が説明されないのが常です。「説明しても素人にはどうせわからない」と思っているのかもしれませんが、いったい加工肉の何が悪いのか、他の食材との関連はないのか、そういったファクトが示されないまま、単に「加工肉でがんになる」といわれても、私たち消費者は不安が募るだけなのです。

こうした断片的なもののみならず、世の中には食をめぐるさまざまな情報が溢れています。たとえば――。

家系ラーメンで中高年がポパイに!?

東京都内の中高年バドミントン愛好家らの間で、今から10年ほど前、夜に試合がある日の昼に「家系ラーメン・大盛り」を食するのがひそかに流行りました。

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