山崎元「ニュースの深層」
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あなたの「投資リテラシー」を鍛えるはじめの一歩 〜金融機関は「手数料」で儲けている

2015年09月26日(土) 山崎 元
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【PHOTO】gettyimages

甘い言葉にダマされるな!

昨年のNISA(少額投資非課税制度)のスタートに加えて、来年からはジュニアNISAがスタートするなど、「貯蓄から、投資へ」のスローガンを実現すべく、行政の動きは活発だ。

しかし、投資信託を巡るビジネス側の動きは、必ずしも好ましいものばかりではない。

もともと合理的な仕組みではない毎月分配型投信は、商品の複雑性・悪質性を増しながら、投資リテラシーの低い顧客(主に高齢者)に向けて売られていて、金融機関の手数料稼ぎの道具になっている。

また、最近大手証券等が力を入れているラップ口座(投信を組み合わせる「ファンド・ラップ」の販売に熱心だ)も投資家にとって好ましい商品ではない。

ラップは、金融機関の側から見ると、投信の乗り換え推奨販売が金融庁に睨まれていることへの対策の意味を持っていると推測される。

しかし、(1)ラップ口座自体の手数料が高いこと、(2)口座内で運用管理手数料が高いファンドが選ばれがちであること、(3)為替や債券など価格に含まれる手数料が発生する商品で手数料をこそげ取られるケースがあること、(4)そもそも運用側に顧客の事情を十分考慮した適切な運用を行う能力がない場合が多いこと、

などの点で、すべての投資家にとって、近づかない方がいいサービスだ。「止めた方がいい!」とはっきり申し上げておく。

さて、ここのところ業界側に感心しない動きが多いことを、残念に思っていたのだが、つい最近、投資信託の手数料水準の改善を促すかも知れない「大変好ましい動き」があったので、ご紹介したい。

なお、あらかじめお断りしておくが、本件には、筆者の勤務先である楽天証券株式会社が関連している。本稿では正しい情報をお伝えするつもりだが、筆者は中立な立場ではないことを一言申し添えておく。

いい商品・サービスであるか否かは、読者ご自身で判断されたい。いいものはいいし、悪いものは悪い。金融の世界では、はっきり決めることができる。

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