経済の死角

262億円の大赤字! 
マクドナルドは何を間違えたのか

7年でナント売上半減、効率重視のツケ

2015年09月02日(水) 週刊現代
週刊現代
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〔PHOTO〕gettyimages

いつからだろう、明るく賑やかだった店の空気が澱み始めたのは。大好きだったあのメニューがなくなり、ピンと来ない新商品ばかり売るようになったのは—。時代はこのまま、終わってしまうのか。

7年で売り上げ半減

日本マクドナルドが本社をおく、東京・西新宿の超高層ビル街。そこからほど近いある店舗は、マクドナルドの「凋落」を如実に物語っていた。

席をまばらに埋めるのは、イヤホンをした青年、ギターケースを携えて髪を逆立てた若者の一団、スマホでゲームに興じる中年サラリーマン。キャリーバッグを引きずり太腿も露な女性、大声で騒ぐ高校生グループもいる。とてもではないが、心が安らぐとは言いがたい。

床にはあちこちにポテトが散乱し、踏んづけられ、こびりついている。机は濡れたまま放置され、壁際に据えられたゴミ箱の投入口は、ソースやケチャップでベトベト。外国人と思しき恰幅のいい女性店員は、明らかにそれらが目に入っているにもかかわらず、知らん顔をしていた。

メニューに目をやると、8月4日に満を持して発売された今夏の目玉商品「アボカドビーフ」バーガーのパネルには、張り紙があり「売り切れ」と大書されている——。

「テーブルも座席も、床もトイレも、清潔でない店が多い。店員には、昔のように気持ちのいい『スマイル』はない。商品は、他の飲食店やコンビニのほうがおいしい。率直に言って、今のマクドナルドに評価できるところは一つもありません」

こう語るのは、法政大学経営大学院教授の小川孔輔氏だ。

8月12日に発表された同社の決算は、惨憺たる内容だった。売上高は前年同期比で約3割減、今年1~6月期だけで262億円の大赤字。それでもサラ・カサノバ社長は「想定の範囲内」と強気を崩さなかった。

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