山崎元「ニュースの深層」
カテゴリーアイコン

リクルートが在宅勤務を導入 
真剣に考えよう。クラウド時代に、会社に出勤する意味があるのだろうか?

通勤と会議。この苦痛からの「解放」を!

2015年08月14日(金) 山崎 元
upperline
通勤ラッシュが解消できるだけでも、在宅勤務の価値はある【PHOTO】gettyimages

リクルートHDの実験と英断

リクルートホールディングス(以下「リクルートHD」)は、一部のグループ会社も含めて全社員を対象に、10月から上限日数制限のない在宅勤務制度を導入するという。

これまで、特殊な専門職の場合や、育児や介護などにやむを得ない事情がある場合などに、在宅勤務を個別に認めるようなケース、あるいはひと月あたり上限何日と制限の付いた在宅勤務を認める(ケチな!)ケースは他の企業でよくあったが、全社員を対象に制限日数の無しに在宅勤務を可能とする制度は珍しい。これは英断だと言えるだろう。

同社では、6月に約140人に試験導入したところ、4割以上に労働時間が減る効果が出て、大半の対象者がこの勤務形態の継続を希望したという。つまり、実験して効果を認めて、導入する。もともと人材を扱うビジネスを手掛け、人事管理に通暁しているリクルートHDが自社に全面導入するのだから、他社も大いに注目していいのではないか。

携帯電話とメールが普及した十数年前位の時点で、在宅勤務の広範な導入は十分可能だったように思う。加えて、スマートフォン、タブレットなどの各種携帯端末の発達や、動画と音声によるコミュニケーションを安価に可能とする技術の普及、さらには何と言ってもクラウド技術の発達で、在宅勤務は一層やりやすくなった。

在宅で仕事をしても効率が改善し、成果が上がればいいのだから、多くの職種に導入出来よう。思いつくだけでも、営業、調査、企画、コンテンツ制作、システム開発など多くの仕事で導入出来そうだ。

また、保育施設の待機児童問題がなかなか解決されず、介護の負担が社会全体で増えている中で、在宅勤務が可能になることは、個々のケースの問題解決にとって有力な手段となり得る。本来、別個に考え評価すべき問題だが、はっきり言って、行政に施設の増強を期待するよりも、会社単位で在宅勤務の仕組みを整備する方が遙かに迅速で現実的な解決手段になる。

筆者は、兼業サラリーマンとして過去十数年に亘って、日数に上限のない在宅勤務を続けて来たが、大変大きなメリットがあったと感じている。以下、もっと多くの職場で多くの人の在宅勤務が可能になることを願って、在宅勤務のポイントについて気がつくことを述べてみたい。

1
nextpage



underline
アクセスランキング
1時間
24時間
編集部お薦め記事
最新記事