Best Car Life
2015年07月08日(水)

3年待たなきゃ手に入らない!
トヨタ「MIRAI」に乗ってみた

その乗り心地、インフラ整備の課題……これが私たちの「ミライ」となるか?

ベストカー
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満タン500km! 乗り味はトヨタ車のなかでも屈指のよさ!風が強いことで知られるレインボーブリッジ。この日も10m近い風が吹いていたが、低重心で空力もいいMIRAIは、横風にあおられることもなく、快適な走りを見せた。ちなみに0~100km/h加速は9.6秒と速い
(1)スタート時は二次電池である駆動用バッテリーでのモーター走行(2)通常走行ではFCスタックのモーター走行(3)加速時はFCスタックと駆動用バッテリー併用のモーター走行(4)減速時はモーターから駆動用バッテリーに充電される

一般のお客さんへのデリバリーが始まったMIRAI。今頼んでも3年待ちというが、3年待っても乗る価値があるのか? インフラや補助金を含め、MIRAIのある生活を考えてみた

プリウスとMIRAIの決定的なちがい

原発再稼働やる気満々の我が国にあって、実は現政権が掲げる「日本再興戦略」においては、水素エネルギーの活用は重要な柱となっている。

……と聞くと、じゃあ今まではどうだったのよという話になるわけだが、これまでも産業の副生として発生する水素は大気開放で垂れ流していたわけではない。たとえば鉄鋼メーカーでは石炭をコークス化する際に発生する大量の水素を、精錬に要する高熱のために再利用していた。またガス会社では都市ガスを改質して得られた水素を各家庭に送り、自家発電として定置型の燃料電池を稼働させるサービスを既に供給している。

が、最も大量かつ効率的に水素を運用できるパーソナルモビリティの分野において、それを積極活用する動きは、始めの一歩がなかなか踏み出せずにいた。

もちろんハード側には民生用として販売できるだけの性能と価格と信頼性とを担保するための時間が必要だったことは言うまでもない。しかし、同時にそれをきちんと稼働させるためのインフラが整うメドが立たなかったことも遠因として挙げられる。

たとえば都市部に定置する水素供給スタンドの規格や規制を普及に向けてどうすり合わせるかという議論は、この日本再興戦略の策定以降、急速に進んだわけだ。

MIRAIは確かにトヨタ、いや、トヨタグループの叡智の結集なくして市販にこぎつけなかったクルマである。その技術力に接しての興奮はかつて初代プリウスが登場した時のそれにも勝るほどだ。

が、既成のインフラで100%商品が成立したプリウスと決定的に違うのは、いくらハードが優れていたところで、周辺環境が整わなければ絵に描いた餅で終わるクルマということだ。

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