テレビのヨミカタ
2015年06月24日(水) 高堀 冬彦

テレビ界のカリスマ、TOKYO MX後藤亘会長に聞く【後編】
「感性は勉強では養えない。良い意味で遊ぶことが大事です」

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成功のカギは「個性」だった

TOKYO MX(以下MX)の後藤亘会長(82)は、笑顔を絶やさない穏やかな人物だ。だが、経営者としては辣腕である。

まず、現在は名誉相談役であるTOKYO FMを、社長としてNo.1FM局にした。TOKYO FMは民間FM局の草分けだが、80年代後半には後発局が台頭し、苦戦。巻き返したのは後藤氏である。

MXについても同じ。経営の先行きに暗雲が漂っていたが、後藤氏が社長に就任すると、危機から完全に脱した。

両局が成功した秘訣はいったい何だったのか? 

「まず、個性でしょうね。たとえば、TOKYO FMでは94年、『見えるラジオ』を始めました。儲からないのは最初から分かっていましたが、狙い通りに話題になって、アメリカの放送事業協会の会長まで『面白い』と言ってくれました」

2014年に役割を終えて終了した「見えるラジオ」は、FM電波の空きを使い、文字でニュースを流すシステム。専用の受信機があれば、TOKYO FMを聞きながら、ニュースや音楽情報などを同時に見ることが出来た。

後藤氏は「儲からない」と言ったが、「見えるラジオ」の技術は最終的には収益にも結びついた。90年代前半までの車のカーナビは、GPSの誤差が大きくて不便だっが、「見えるラジオ」のデータ放送が活用され、誤差の解消が図られた。技術がラジオ以外で生かされたのだ。

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