山崎元「ニュースの深層」
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「ゆう活」の奨励に思う。夜型人間のためにも「労働時間制限付きのフレックス・タイム制」を検討してはどうか。

2015年06月05日(金) 山崎 元
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photo gettyimages

「ゆう活」構想の長所・短所

安倍首相ご本人ないし周辺の発案らしいが、中央省庁では朝型勤務を実践し、民間や自治体にも奨励するという。仕事を朝早く始めて早めに終わらせ、夕方を楽しく活(い)かそう、という趣旨でこの運動を「ゆう活」と呼ぶ事にするらしい。

ポイントは朝にあるのに、「ゆう」と付けた運動名が普及するとも思えないが(悠々、余裕、などに引っ掛けたのだろうが、考えすぎだ)、既に塩崎厚労相が経団連に朝型勤務の導入を要請しており、政府はそれなりに本気のように見える

夜明けが早く気温の上昇も早い夏期は、朝に勤務時間をシフトさせる事には、複数のメリットがあろう。

先ず、残念ながら筆者にはその実感が全く無いが、朝から午前中にかけて人の脳は活発で、仕事の能率が上がるらしい。

朝から午前中に仕事の能率を上げて、夕方、まだ明るい時間に帰宅するなら、家族との時間を多く取ることができるだろうし、もちろん、趣味や勉強、交遊等に時間を使ってもいい。

また、官庁でも会社でも、勤務時間の朝型シフトに合わせて会議などの設営時間を前倒しし、早い時間での退社を奨励するなら、働く側では労働時間の短縮に、給料を払う側から見ると残業代の圧縮に繋がる。より短時間の労働で同じ成果が上がるなら、経済計測的にも「生産性の向上」であり、社会全体として結構な事だ。

但し、国会答弁への準備に振り回される霞ヶ関の官僚達にとっては、夜が暇になるとは思えない。出勤時間の繰り上げ傾向は、労働強化に繋がるかも知れない。しかし、もともと長時間勤務になれている彼らは、サボり方もよく知っているはずなので、本気で心配する必要はなさそうだ。

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