井上久男「ニュースの深層」
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「枝豆」でお手本のような経営に成功した北海道・中札内村農協に学べ!

2015年05月23日(土) 井上 久男
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中札内村農協の枝豆の加工処理施設               (筆者撮影)

安倍政権は、農協法改正案を閣議決定しているが、その狙いは、全国に700近くある地域農協に経営の独自性を持たせることだ。

全国農業協同組合中央会(JA全中)は監査権の名の下、地域農協を指導したり、貿易の自由化に反対させたりしてきたが、JA全中からこの監査権をはく奪する。

また、北海道などの農協では、農家に対して農協経由での出荷や資材購入を条件に、資金を貸すことが平然と行われてきた。明らかに独占禁止法上の優先的地位の濫用に該当するが、見逃されてきたケースも少なからずある。改正農協法案では、農家に農協の利用を強要してはいけないことを示す条文も盛り込まれた。

こうした改正農協法が施行されれば、力のある農家は農協を頼らずにビジネスが展開しやすくなり、農協は組合員目線で経営をしないと、組合員から今以上に信頼を失い、仕事が得られなくなる。そういう意味で、地域農協の経営力が問われることになる。

ただ、一般論として、地域農協で経営力が高いと言われているところは多くない。その経営の実態は、組合長ら理事は何も改革しない当たり障りのない人材が選ばれ、職員も公務員的気質で寄らば大樹の感じの人が多い。

「お手本」のような農協

こうした中で、地域農協経営の「お手本」のような農協がある。北海道帯広市の南に位置する中札内村農協だ。山本勝博組合長は十勝地方の24農協を束ねる十勝農協連合会の会長も務める。

大農協のトップといえば保守的なイメージを受けるが、先進的な取り組みを行う戦略的な「経営者」として知られる。「私が組合長でいる限り、管内の農家から一人の脱落者も出さない」と山本氏は豪語する。組合長自身が同農協の主力商品である枝豆の商談で全国や世界を飛び回っている。

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