川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」

食品の放射線汚染はもう問題ない! 山菜を堪能するバスツアーで味わった福島の現状

2015年05月15日(金) 川口 マーン 惠美
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雑多なメンバーが集まり、観光バスでいざ福島へ

「福島に山菜を食べに行こう!」というバスツアーの企画があったので参加した。東京工業大学の原子炉工学研究所の澤田哲夫先生と、福島の現地で八面六臂の大活躍中の地域メディエーター・半谷輝己氏の両氏が、発案者、および世話人。半谷氏のしている「メディエーター」というのは、地域住民と行政との間に立ち、情報やデータの見方、地域の文化や風習を"通訳"する仕事だ。

バスの中は、参加者の自己紹介でさっそく盛り上がる。原子力の専門家あり、環境省のお役人あり、ゼネコンの社員あり、某有名広告代理店の社員あり、変わったところでは、キノコの専門家でもある薬剤師の女性あり。元読売新聞の記者や、現役の朝日新聞記者、元東電の社員もいれば、中部電力やNUMO(原子力発電環境整備機構)の社員もいた。NUMOは、核廃棄物の処理に携わっている会社だ。

参加者の中で有名人としては、経済評論家の上念司氏。しかし、何と言ってもこの日のスターは、澤田先生行きつけの新橋のおでん屋さんの御主人「リョーさん」。このうら若き御主人は、「なんで僕がここにきてしまったかわかりません」という恍けたふりをしながら、実は極めて頭脳明晰。現地に着くと、澤田先生に抜擢されて、結局、一日中、漫然と行われた討論会やら宴会のまとめ役として鬼才を発揮することになるのだが、もちろん本人も、バスに乗ったばかりの私たちも、まだそんなことはつゆも知らなかった。

というわけで、5月9日、朝8時。雑多なメンバーで観光バスは満杯。ワイワイガヤガヤ、東京駅から、一途、伊達市の霊山町へ向かったのであった。ここは、一時、放射線量がとても高かった地域だ。

私が参加した理由はというと、日頃、いろいろなデータを参考に、福島の食品は安全であると主張している手前、ときどき現地で食体験をするのは有意義であろうと思ったこと。もちろん、取れたての山菜を堪能できるという楽しみもあるし、いつもネタ探しに四苦八苦しているこのコラムでも紹介できる。一挙両得ならぬ、一挙三得である!

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