山崎元「ニュースの深層」
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普通預金はダメ? 唯一銀行で買っていい運用商品は? 就職先としては? ほか、低金利時代に「銀行」をどう考えるか

2015年05月13日(水) 山崎 元
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逆ざやでも最高益圏内!? photo Getty Images

2メガ銀で逆ざや

国債市場が日銀に制圧された状態が継続しており、長期金利は0.39%だ(5月12日)。こうした環境下、メガバンク3行中1位の三菱東京UFJ銀行と3位のみずほ銀行の利ザヤ(貸出・運用の利回りと、預金・経費等の調達コストの差)はマイナス状態にある模様だ。

他方、メガバンク3グループの2015年3月期の純利益は最高益圏にある。

地方銀行は地域や個別の経営によってバラツキがあるが、低金利による運用難とその割には当面の業績の良い状況は概ね同じだ。

こうした状況下、我々は「銀行」というものの諸々をどう考えたらいいのだろうか。

普通預金は「案外悪くない」

銀行は、先ず最もポピュラーなお金の預け先だが、この低金利下で銀行預金にお金を預けておく事についてどう考えるべきだろうか。俗に、銀行預金にお金を「遊ばせておく」という表現があるし、「銀行預金は止めなさい」という趣旨のタイトルを付けた書籍も少なくないが、どうなのだろうか。

筆者は、普通預金に関しては「案外悪くない」と感じている。その理由は、機会費用が小さいからだ。

10年国債に投資するリスクを取っても得られる利回りは0.3%程度しかない(個人の場合、税金が約20%掛かる)。端的にいって、普通預金にお金を置いておく事が通常の環境下と比較して殆ど「もったいなくない!」のだ。

普通預金は、いつでもATMを通じて出し入れ出来るし、カードの支払いや各種の送金も含めて決済に使える高度な利便性を持っている。

少々の利回りの差を求めてリスクを取るよりは、普通預金にお金を置いておく方が便利だし分かりやすい、という判断は、今の状況なら大いにあり得る。

現状で良くないのは、小さな利回りアップを狙って、たとえば個人向けに売られている社債を買うような運用だ。個人に社債の信用リスク判断は難しいし、そもそも機関投資家が魅力を感じない発行体及び条件だからこそ、「情弱」な個人を狙ってリテール網で社債を売っているのだ。買わない方がいい。

一方、定期預金は、普通預金の利便性を手放す割には利率が悪いから、目下魅力的ではない。

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