磯山友幸「経済ニュースの裏側」

相も変わらず「国の借金が増えた」と大騒ぎする財務省の姑息な「情報操作」。消費税10%不要論を封じる意図か

2015年05月13日(水) 磯山 友幸
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この数字を受けて、新聞各紙には紋切型の見出しが並んだ

財務省は5月8日、今年3月末時点の「国の借金」残高を発表した。国債と借入金、政府短期証券の合計額は1053兆3572億円。3月末としては初めて1000兆円の大台に乗せた1年前に比べて、28兆4003億円増えた。

新聞各紙は「国の借金最大、1053兆円に増」(日本経済新聞)、「国の借金 最多1053兆円」(朝日新聞)と伝え、人口で割って「国民ひとり当たり830万円の借金を抱えている計算となる」(産経新聞)と事態が切迫している様子を示した。

この統計は3ヵ月ごとに発表されているが、「国の借金が増えて増えて大変だ」と大騒ぎするのは毎回同じ。国民ひとり当たりいくら、というのもお決まりのパターンである。

新聞各紙の記事は、見出しも内容もほぼ一緒だから、財務省の記者クラブに所属する若手記者が、発表資料を見て右から左へ「処理」しているのだろう。財務官僚の説明を受けて、そのまま書いているのかもしれない。

借金増加率がアベノミクスで鈍化した!?

だが、「過去最多」と騒ぐほかに、今回の統計数字は何かを物語っていないのだろうか。つまり、画一的ないつも通りの記事にしかならないニュースだったのか。

財務省のホームページにある過去の発表数字を時系列に並べるだけでも、違った様子が見えてくる。

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