経済の死角

全国民必読レポート 彼らなしではもう日本経済は成り立ちません 耐えて儲けよ、ニッポン 中国人「爆買い」ツアーボロ儲けの現場報告(下)

2015年04月25日(土) 週刊現代
週刊現代
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ユニクロの上海店は世界一の規模だ〔PHOTO〕gettyimages

イヤな面にも目をつぶって

嫌中を叫ぶ人に限らず、日本人の大半は長らく中国人に対して無意識的に優越感を抱いてき た。「経済的に急成長しているからといって、しょせんは新興国。民度の低い田舎者」—そんな意識が捨てきれず、銀座や祇園の一等地で我が物顔で振る舞う中 国人の姿から目をそむけたくなる人が多いはずだ。しかし、ビジネス視点で考えれば、もはや反中・嫌中なんて言っていられないということに日本企業は気付き 始めている。ここは文化的摩擦には目をつぶって、急成長する隣国から「美味しい果実」をいただこうではないか—そんな発想が求められている。

観光業界のみならず、ますます多くの日本企業が中国への依存度を高めている。'00年代までは、中国は「世界の工場」として注目を集めていたが、いまやすっかり「世界の市場」としての存在感が定着した。

「'14年の中国における自動車販売台数は前年比6・9%増の2349万台。これは日本の4倍以上の規模です。4月初めに、トヨタが中国に工場を新設する計画を発表しましたが、市場の伸びに生産が追い付かないような状況です。

またユニクロは今年に入って、日本国内の店舗数を週に1・5店舗のペースで減らしているが、中国では週に2店舗ずつ増やしている。成長を求める限り、中国人を相手に商売をしなければならないのは自明の理といえます」(前出の田代氏)

中小企業も同じだ。国際貿易投資研究所の江原規由氏は語る。

「中 国はいま、世界に通用するブランドを作って、海外展開をしたがっている。それをするのに一番簡単なのが、しっかりした技術力を持つ日本の中小企業を M&Aしたり、事業連携を進めること。日本国内でもこれまでのような大企業から下請けという垂直統合が崩れてきているので、中小企業が新しい展開 を迫られている。まだ多くはありませんが、中国からの海外資本を取り入れて成長するという選択をする企業も増えるでしょう」

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