町田徹「ニュースの深層」
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投資ファンド軟化で動き始めた再建策作り
スカイマークに漂うもうひとつの暗雲とは

2015年04月21日(火) 町田 徹
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再建策作りに進展 photo Getty Images

国土交通省の注文が障害に

こう着状態が続いていたスカイマークの再建策作りが先週、ようやく動き始めた。

関係者によると、そのきっかけは、出資比率と再建の主導権を巡って対立していた投資ファンドの「インテグラル」とANAホールディングスの間で歩み寄りがあったこと。

現在のところ、両者はスカイマークの100%減資後、新たに増資をして180億円程度の資本金を確保する考え。出資比率は、インテグラルが51%、銀行、旅行代理店などを加えたANAコンソーシアムが49%とする案が軸になっている。両者は営業、運航体制などの詳細を詰め、5月末までに再生計画案をまとめて東京地裁に提出する方針だ。

だが、スカイマークは売り上げの減少に歯止めがかからないうえ、国土交通省がスカイマークの独立性を確保するためANAホールディングスの出資を一時的なものにとどめるよう注文を付けていることが再建策を構築する上での障害になっている。厳しい時間との闘いが続いており、2次破綻の懸念も払しょくされていない。

 スカイマークの発着枠を奪いあう

本コラムでも指摘してきたが、スカイマークの再建を巡る最大のポイントは、1枠で年間20~30億円の売り上げが見込める羽田空港の発着枠の帰すうだ。国内航空第3位だったスカイマークは、今年1月の民事再生法の適用申請後も1日36便(シェアにして7.7%)の発着枠を保持している。この利権の行方が、同社再建の鍵を握っているのだ。

一方、国内航空最大手のANA陣営は、出資をしたり、社長を送り込んだりして経営に強い影響力を持つエア・ドゥ、ソラシドエア、スターフライヤーの3社分を含めて1日244.5便(同52.6%)の発着枠を、同じく第2位の日本航空(JAL)は1日184.5便(同39.7%)の発着枠を押さえている。両者は、今後の競争力を大きく左右する要因とみて、早くから相手陣営のスカイマーク枠取り込みを阻止しようと鍔迫り合いを繰り返してきた。

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