「現代ビジネス」政策講談-それ本当ですか?

環境省が経済産業省を超える日は来るのか?
夢見心地の報告書を民間シンクタンクに書かせているようでは話にならない・・・

石川和男

2015年04月11日(土)
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 表紙には三菱総研の文字

毎日新聞ネット記事などで既報の通り、今月3日、環境省が2030年に国内で導入できる太陽光や風力など再生可能エネルギー設備が最大で現状の4倍になり、総発電量に占める割合(電源構成(エネルギーミックス))の約35%に達するという試算を公表した。

朝日新聞ネット記事によると、この報告書は、環境省から委託を受けた株式会社三菱総合研究所が、非公開の専門家検討会での議論を踏まえてまとめたものらしい。確かに、非常に面白いことに、この報告書のリンク先である環境省のホームページでは、三菱総研が環境省に『納品』したことを示す表紙までわざわざ公開している(資料1)。

資料1 (出所:環境省ホームページ)

民間シンクタンクから役所への『納品』であることを示す表紙まで公開することの良し悪しはさておき、この環境省(というか、三菱総研の)報告書は、その名称(=“平成26年度2050年再生可能エネルギー等分散型エネルギー普及可能性検証検討委託業務報告書”)にあるように、2050年を最終ターゲットにしたもの。

しかし、これに関するマスコミの報道ぶりは、2050年のことではなく、2030年のことが中心になっている。大手マスコミ各社の記事見出しは次のようなものだ。

◎毎日新聞「再生エネ:最大35%拡大可能…発電シェア、環境省が試算
◎朝日新聞「再生エネの導入、2030年に4倍可能 全発電量の35% 環境省試算
◎日本経済新聞「再エネ発電量、30年に全体の24%に 環境省試算
◎共同通信「再生エネ、最大35%供給可能 環境省が試算公表
◎時事通信「30年に総発電量の35%=再生エネ導入で試算-環境省
◎NHK「再生可能エネルギー 2030年には2~3倍に

これは何故かと言うと、現在、経済産業省が原子力や火力、再エネを含めた2030年の電源構成を検討しているからだ。

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