経済の死角

絶望のシャープ 現役社員が次々と語る 上司は右往左往するばかり。意見具申すれば「ソニーの回し者か」と罵倒された(その1)

2015年04月01日(水) 週刊現代
週刊現代
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現社長・高橋興三氏〔PHOTO〕gettyimages

「次はあると信じています。信じているけど……」。現実を認めたくない気持ちも分かる。だが彼らの話を聞く限り、シャープの行く末は相当に厳しい。赤裸々すぎる告白の数々が、何よりの証拠だろう。

またリストラか…

「『人生には、分かっていても止められないことがある』

今の社内の雰囲気を一言で言えば、そんな諦め、無力感でしょうか。

3000億円以上の大赤字を出した'12年以降、社内の風通しをよくしようと、社内ネットワークを使った掲示板が設けられたんです。私は一度、自主的にレポートをまとめ、そこに書きこんだことがあります。『液晶だけでは、いくら頑張っても韓国や中国にマネされる。液晶にすべてを賭けるのは間違いだ』と。

しかしその後、出社した私に浴びせられたのは『アホか!お前はソニーの社員か。ソニーの回し者か』という罵倒でした」

こう語るのは、シャープ天理総合開発センターに勤める40代の男性社員だ。

ギリギリで踏みとどまり、ひとたびは危機から脱しつつあったはずの名門が、今度こそ本当に倒れようとしている。

'15年3月期の赤字再転落の見通し、そして三菱東京UFJ・みずほ両主力銀行への支援要請報道で、シャープの苦境が白日のもとにさらされた。社運を賭け、余力のほぼ全てを注いできた液晶をはじめ、あらゆる分野でまったく勝てない—。

「またリストラが始まる」「対象は広島にある福山・三原工場など」という報道もあったが、方志教和専務が「工場は継続する」と否定。だが、その後、国内で3000人規模のリストラ計画があることも明らかになった。

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