つながる!ソーシャル時代 ヒト・カネ・コト
2015年03月19日(木) 松岡 由希子

スマホをシェイクするたびに本と出会える、米国の図書館アプリ「OCLS Shake It!」

upperline
モバイル端末向け図書館アプリ「OCLS Shake It!」のスクリーンショット

スマホ時代に対応した図書館システム

米国では、2012年時点で、9082所の公共図書館が設置され、利用者数は、1年間に延べ15億人(2012年度PLSレポート)。公共図書館が提供するサービスの中では、とりわけ図書の貸出に対するニーズが高く、ピュー研究所(Pew Research Center)の調査によると、米国人の8割が「図書の貸出」を「とても重要」と回答しています。

また、2014年1月時点で、米国成人の58%がスマートフォンを利用し、42%がタブレット端末を所有。多くの利用者が日常的にモバイル端末に触れるようになったことで、図書館に対する新たなニーズもあらわれはじめました。たとえば、「モバイルアプリを介した図書館情報へのアクセス」に対して、16歳以上の米国人の35%が「非常に望ましい」、28%が「ある程度望ましい」と回答しています(ピュー研究所による調査)

モバイル端末の普及に伴う図書館の利用スタイルの変化に対し、先進的に取り組んだ事例が、米フロリダ州オーランド市の公共図書館システム「The Orange County Library System(OCLS)」のスマートフォンアプリ「OCLS Shake It!(シェイク・イット)」です。スロットマシーンのようなインターフェイスには、対象年齢・ジャンル・フォーマットという3つの絞り込み項目が並び、モバイル端末を"シェイク"する(振る)と、総合目録に登録されているデータの中から条件に合った書籍などを、ランダムに表示する仕組みとなっています。

本と偶然出会う楽しさをスマホに実装

「OCLS Shake It!」がiOS対応アプリとして初めてリリースされたのは、スマートフォンやタブレット端末が普及しはじめて間もない、2010年7月のこと。スロットマシーン形式でおすすめの飲食店をランダムに表示するグルメ情報検索アプリ「Urbanspoon」から着想を得、設計から開発までをOCLSの組織内で完遂させました。リリースからおよそ10ヶ月間で、ダウンロード数は4000を超え、このアプリでの"シェイク"回数は4万回以上。2011年には、新奇性と革新性の高い手法で図書館サービスを提供している事例として、アメリカ図書館協会(ALA)から表彰されています。

1
nextpage



underline
アクセスランキング
1時間
24時間
編集部お薦め記事
最新記事