経済の死角

市場関係者が注目 気をつけろ!「2万800円」の壁を越えると、一気に上がるぞ

ついに来た!「株価2万円超えのこれから 第2部

2015年03月17日(火) 週刊現代
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「あのバブル」を超える

今年は戦後70年という節目の年だが、株式市場ではいま、それとは違うメモリアルイヤー(記念年)の到来に注目が集まっている。岡三証券日本株式戦略グループ長の石黒英之氏が言う。

「日経平均株価が3万8957円の史上最高値を付けた'89年末当時の時価総額を更新する可能性が出てきました。当時の東証全体の時価総額は約611兆円でしたが、すでに2月末時点で約567兆円と近づいてきた。今後、日経平均が『2万800円』の水準まで上がって行けば、いよいよ611兆円を超えていく見込みです」

'89年末といえば、まさにバブルの絶頂期。日本が戦後復興から高度成長期へと立ち上がり、世界から「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と認められ、文字通りの「黄金経済」を謳歌していた。

しかし、'89年末に史上最高値をつけた株価はそこをピークに、底なし沼に足を突っ込んだかのような下落相場に突入。日本経済全体はその後、バブル崩壊、失われた20年、円高・デフレ不況という悪夢に深く沈んだことは周知の通りである。

「だからこそ、いまあのバブル絶頂期の時価総額を取り戻すことの意味はとてつもなく大きい」とセゾン投信代表の中野晴啓氏は指摘する。

「失われた20年という長いトンネルを抜けて、ようやく日の当たる景色が眼前に現れる。日本人が再び、夢を語れる時代がやってくる。'89年末の時価総額を更新することには、そうした意味合いがあると思います。

これは、日本人が長く悩まされ続けてきた『デフレマインド』から脱却できるチャンスともいえます。守りに守って内部留保を貯めこむばかりだった企業経営者が、いよいよ資金を設備投資や従業員の賃上げに回し始める。不良債権化を怖れてリスク投資に後ろ向きだった銀行は、新しい技術開発や新進のベンチャー企業にも積極的にカネを貸し始める。そうなれば景気の好循環が回り始める。2万800円を契機に、そんな強い経済が復活する可能性があるのです」

多くの市場関係者は「2万800円」の壁が突破されることをいまか、いまかと心待ちにしている。そして、その「節目」を超えさえすれば、一気に株価が急上昇カーブを描いてのぼっていくとの期待感が膨れ上がっているのだ。

真の株高局面に入る

ここで左の表をご覧いただきたい。これは'89年末と、直近の'15年2月末の時価総額トップ30社の顔ぶれを比べたものだが、その「違い」が如実に表れている。スプリングキャピタル代表の井上哲男氏が言う。

「'89年の上位に銀行株がズラリと並んでいるのは、当時が資産バブルの時代だったからです。株式投資や不動産融資に邁進していた銀行の株は、まさにその代表格として投資家が殺到した。土地持ち企業の株も人気が高かったので、東京・豊洲に広大な土地を持っていた新日鉄の株も買われた。

しかし、現在のトップ30には真の実力で買われた企業しか入っていない。トヨタ自動車はいうまでもなく、世界の自動車メーカー相手に部品を供給しているデンソーなどが入っているのが象徴的です。ファナック、キーエンス、村田製作所もオンリーワン技術で世界シェアを取っている企業。だからこそ、いま'89年当時と同じ時価総額になったとしても、その意味は大きく異なる。日本企業の真の価値を認められた株高時代が来たということになります」

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