川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」

ドイツ人の比類なきカーニバル精神と、EU各国を覆うテロの不安

2015年02月20日(金) 川口マーン惠美
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デュッセルドルフの月曜日のパレード 〔PHOTO〕gettyimages

限りなくみっともなくて、バカバカしいドイツのカーニバル

カーニバルは、リオデジャネイロやベネチアばかりではない。ドイツでも一年に一回、最高に盛り上がる。特に、ドュッセルドルフ、ケルン、マインツなどは、2月、あるいは3月の1週間、まさにカーニバル一色になる。ドイツ人が真面目な国民だと信じている人は、この姿を見たらおそらく腰が抜けるほど驚くに違いない。ドイツ人は、この1週間のために生きているのではないかと思うほどの熱しようだ。

ただ、ドイツのカーニバルは、リオのようにセクシーでもなく、ベネチアのように優雅でもない。もう、限りなくみっともなくて、バカバカしいのだ(←私の独断と偏見)。

カーニバルは何ヵ月も掛けて周到に準備される。正式な開始は11月11日で、この日からドイツ人の比類なきカーニバル精神は、クリスマスの厳かな時期だけは遠慮するものの、あたかも子宮の中で胎児が肥え太っていくように膨張し続ける。カーニバルの中核を担っているのは、数多くの愛好会やら同好会だが、その他いろいろなスポーツクラブ、あるいは趣味の会なども、祭りが近づくにつれて激しくのめり込んでいく。まあ、よく言うなら、伝統の継承への尽力である。

カーニバルに関しては、ドイツ人の趣味は真二つに分かれる。このバカ騒ぎが死ぬほど好きな人と、完全に鼻白む人で、私は後者だ。しかし、カーニバルが近づくにつれ、無視したくてもできないほど、巷にはお祭り騒ぎの雰囲気が立ち込めてくる。

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