伊藤博敏「ニュースの深層」
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朝鮮総連ビルをマルナカHDから44億円で購入、元都銀マンの会社が「総連の大家」に

2015年02月05日(木) 伊藤 博敏
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photo Getty Images

朝鮮総連中央本部ビル(東京都千代田区)の売買が成立。所有権は、1月28日、香川県の不動産会社・マルナカホールディングス(マルナカHD)から山形県の倉庫業・グリーンフォーリスト(グ社)に、売却価格約44億円で移転し、同日付で朝鮮総連系企業の白山出版会館管理会が、50億円の根抵当権を設定した。

 事実上買い戻した朝鮮総連

白山出版会館管理会は、総連関連の団体などが入居する朝鮮出版会館を管理する。そして同会館は、総連ビル売却に先立つ1月23日、大阪市の不動産会社に約17億円で売却されており、入居団体などは総連ビルへの移転を決めている。

もめ続けていた総連ビル問題は、結局、グ社という第三者を挟みつつ、朝鮮出版会館売却などで得た資金をもとに、総連が事実上、買い戻した形となった。

総連ビルは、在日朝鮮系信用組合の破綻に絡み、東京地裁に約627億円の支払いを命じられた総連が、それに応じることが出来ず、競売にかけられたもの。

税金が投じられた不良債権処理なのに、債務書が立ち退かず、入居し続けることへの反発は大きい。そこには、横田めぐみさんらを日本から拉致した北朝鮮という国家への潜在的恨みに加え、朝鮮系信組の破綻処理に、国が1兆4000億円もの公的資金を投じたという心情的な“反発”もある。

だが、現実問題として総連ビルの処理は、マルナカHDと総連と総理官邸という三者の意向を満たすものでなくてはならず、解決は容易ではなかった。

三者の思惑がどう調整され、決着に至ったのかを振り返ってみよう。

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