経済の死角

ジャック・マーを育てたビジネススクール
長江商学院の秘密【第1回】
学院長インタビュー「これからのMBAは北京で取るべきです!」

2015年02月14日(土) 現代ビジネス編集部
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長江商学院(CKGSB)。中央が項兵学院長だ(HPより)

MBAは中国で取ってはどうか

「最近はいろんな論調がありまして、中国はもうダメ、経済は下降気味だと。これか ら進出するなら、日本人は、日本企業はASEANに行くべきだ、インドに行くべきだという声が強まっていると思います。私の耳にもよく聞こえてきます。

けれども、よくデータを見てください。ASEAN市場は全体で2兆8000億ドルの市場ですが、かなり飽和状態です。中国の市場はどれぐらいだと思いますか? 9兆2400億ドルで、まだまだ大きくなる。それからインドという国は、改革はあっても開放がないのです。入っていく企業は9割『窒息』していますよ。

そのへんを詳しく検討した上で、日本の皆さんには、MBAを取る場所、ビジネス人脈を作る場所、どこからグローバルに打って出るかを決めるべきだと思います。中国、特に北京はまだまだこれからです、北京で学ぶメリットは確実にあります」

こう話すのは、北京にある有名ビジネススクール・長江商学院の項兵(シャン・ビン)学院長である……。

MBA(Master of Business Administration=経営学修士)の発祥は、もともとアメリカだけに日本の社会人にとっては、アメリカでMBAを取るのが一般的だ。

だが、近年確実に、日本人に増えつつあるのが、アジアのビジネススクールへの留学、そしてMBA等の取得である。

それはそうだろう。今後2050年まで、確実に人口が増加して市場が拡大する地域は中国を筆頭に、インド、インドネシアほか、アジア各国である。そして、これらアジア市場の政治的、金融的な中心となるのが北京、上海、香港、シンガポールなどだ。

欧米でビジネスをしたり、欧米系の企業で働くことを志すならアメリカのビジネススクールを目指すのがよいかもしれない。

だが、中国、東南アジアなどを相手にビジネスをする、あるいは日本を含むアジア系の企業で働くなら、北京、上海、香港、シンガポールなど、アジアのビジネススクールで学び、アジアのビジネスパースンと人脈を築きながら、MBAを取得するのは正しい選択と言えるのではないか。

シンガポールや香港でのMBA留学は最近特に増えているが、北京でMBAを取得するという選択には、今後、希少価値も出てきそうだ。

中国のビジネスエリートと、その予備軍が何を考えているのか? 「現代ビジネス」は、北京のビジネススクール・長江商学院で教える教授、学ぶ学生たちにインタビューした。

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