毎日フォーラム~毎日新聞社

排出削減の自主目標ルール合意
事前検証の導入見送り 実効性の確保に疑問符も[COP20]

2015年01月18日(日) 毎日フォーラム
毎日フォーラム
upperline
COP20の交渉の加速化を求めて集まったNGO(非政府組織)のメンバー=ペルー・リマで14年12月8日

ペルーの首都リマで国連の気候変動枠組み条約第20回締約国会議(COP20)が開かれた。最大の焦点は、各国が参加する2020年以降の温室効果ガス排出削減の新枠組みに関する骨格づくりだった。各国が削減目標を自主的に掲げる基本ルールを盛り込んだ合意文書の採択にこぎつけたものの、中国などの反対で、目標が妥当なものかを事前に検証する仕組みの導入は見送られた。国際社会は15年末にパリで開かれるCOP21で新枠組み合意を目指すが、世界で取り組む温暖化対策の実効性に疑問符がつくことになった。

温暖化の被害が深刻化することを避けるための目安として、産業化前に比べて地球の平均気温の上昇を2度未満に抑えることが、世界共通の目標になっている。

地球温暖化対策はこれまで、先進国にのみ温室効果ガスの排出削減義務が課せられていた。1997年に京都市で開かれた地球温暖化防止京都会議(COP3)で採択された京都議定書に基づく。

当時は先進国の二酸化炭素(CO2)排出量が世界の6割を占めていたが、中国やインドなど新興国の経済成長に伴い、現在では途上国の排出量が先進国の排出量を上回っている。また、経済への影響などを嫌った米国は京都議定書から離脱していた。

そのため、新枠組み交渉では、排出削減の効果を上げるため、米国や中国を含む全ての国が対策に取り組むことになった。13年にポーランドのワルシャワで開かれたCOP19で合意された。

また、排出削減方式は、京都議定書のように各国に削減量を割り当てるのではなく、各国が自主的に目標を掲げることになった。

しかし、削減を各国の自主性に任せるだけでは、どうしても目標が甘くなりがちだ。実際、国連環境計画(UNEP)が現在までに提出された目標を分析した結果、「2度未満」の目標達成にはほど遠いと報告されている。

1
nextpage


最新号のご紹介

underline
アクセスランキング
1時間
24時間
編集部お薦め記事
最新記事