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「1ヵ月後の巨大噴火を予知」そのとき、原発をどうするか?核燃料棒の取り出しは、とても間に合わない
週刊現代 プロフィール

さらに、従来から観測が試みられてきた噴火ではない超巨大噴火を引き起こす火山も九州には存在すると、神戸大学大学院理学研究科の巽好幸教授は語る。

「『巨大カルデラ噴火』と呼ばれるタイプの噴火です。10月22日に記者会見で、九州中部でこのカルデラ噴火が起きれば、ほぼ全国民に相当する1億2000万人が生活の基盤を失い、最悪死亡する。また、日本のほぼ全域に火山灰が積もる。その可能性は100年で1%になると発表しました」

1億2000万人死亡という数字を叩きださせた「巨大カルデラ噴火」とはどのようなものか。

カルデラとは、火山が大規模な噴火を引き起こした結果、マグマが溜まっていた地下の空間が陥没するなどして形成される、巨大なお椀型の窪地だ。

日本では九州の阿蘇山周辺や、北海道の有珠山周辺などが景勝地としても知られている。だが、大規模なカルデラを作り出す巨大カルデラ噴火は、有史以来、日本人が経験したことのないような壮絶なものだ。

上の地図を見てほしい。これは、巽教授らのグループが発表した、九州中部・阿蘇カルデラでカルデラ噴火が起こった場合に、火砕流や降灰が到達する範囲を、日本全国の原発の配置と重ねたものだ。

火砕流が到達する範囲として示されているのは、発生から2時間以内に灼熱の熱風が届くエリア。このエリア内に現在、700万人が暮らしているという。