信じる者は救われる 南海トラフ大地震は 本当に来るよ

2013年06月18日(火) 週刊現代

週刊現代賢者の知恵

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「『東日本大震災でも日本経済は潰れなかったんだから次も大丈夫』と短絡的に考えるのは大間違いです」

 一橋大学大学院経済学研究科・政策大学院の佐藤主光教授はこう警告する。南海トラフ大地震で被害の大きいエリアは、トヨタなど日本経済を牽引する製造業の拠点も多い経済拠点の集積地域だからだ。

想像を絶する大増税

「大企業は本社機能や製造拠点を別の都市や海外に移すなど、事業継続のための方法を考えているでしょう。

 しかし関連する中小企業の事態はより深刻です。工場が無事であっても本社機能が失われると命令を出せなくなり、生産機能が麻痺したままになる。特殊な部品の供給などが滞れば、結果的に長期間、製造がストップする製品が出てくるかもしれない」(前出・一橋大学大学院佐藤教授)

 楽天証券経済研究所客員研究員で経済評論家の山崎元氏は、直感的にはGDPが20~30%低下した状態が1~2年は続くのではないかと話す。

「気になるのは復興の財源をどう確保するかです。東日本大震災では復興国債による借金と復興増税が実施されました。地震の被害が10倍以上になれば、それぞれの規模も10倍以上になっておかしくない」

 東日本大震災後、政府は復興増税として、

・所得税の2・1%上乗せ
・個人住民税の一律年1000円上乗せ
・法人税の10%上乗せなどを行い、計10・5兆円の財源を確保する予定。

 財務省の試算では、サラリーマンの夫と専業主婦、子供ふたりの年収1000万円の家庭では、所得税の増税分だけで年間1万4000円の負担増になるというが、もしこれがかりに13倍になれば、年間18万2000円の増税となる。

 南海トラフ大地震がなくとも、日本ではすでに消費税など各種の増税や控除の廃止などが決められており、'12年8月に大和総研が発表した試算によると、40歳以上の片働き4人世帯・年収1000万円の家庭で'16年時点での負担増は年間61万6800円という。今後南海トラフ大地震が起きれば、合わせて年間80万円近い大増税社会がやってくることになる。ただし、前出の佐藤氏はこう話す。

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