3年で富士山 は噴火する そのときに備えたほうがいい

2012年09月01日(土) 週刊現代

週刊現代経済の死角

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※内閣府の防災マップをもとに、編集部が作成(○cmはその地域で予測される降灰量)

 もし宝永と同じ規模の噴火が起こった場合、いったいどれほどの量の「ガラスの破片」が降ってくるのか。

 内閣府は'04年に、富士山の火山灰がどこまで飛び、どれくらい降り積もるのかを想定した「ハザードマップ」を作成したが、そこでは静岡と山梨の県境周辺には30cm、東京から千葉一帯には2~10cm程度灰が降る可能性がある、と指摘されている。関東一帯は、火山灰に覆われてしまうのだ。

 これだけの火山灰が降ると、外出は困難。独立行政法人・防災科学技術研究所は「火山灰が降り続くと、数時間から数日間、外出できなくなる可能性がある」と指摘している。

 火山灰は空気中の水分を吸収して降ってくる。大量の火山灰が降り注ぐさまは、さながら「黒い雨」のように映るだろう。そんな黒い雨を窓越しに眺めながら、数日間も室内でじっと待機している状態を想像できるだろうか。

 火山灰が社会インフラに与える被害も甚大だ。まず、首都圏の交通機能が完全に麻痺してしまう。

「火山灰は雪よりも重く、水に濡れて固まったり、スリップの原因になるので、道路に数cm積もるだけで車が走れなくなってしまいます。また、宝永大噴火の時には上空20km以上まで噴煙が吹きあがったとも言われていますから、その周辺は航空機が飛べなくなってしまう。航空機のエンジンが外の空気と一緒に火山灰を吸い込むと、灰が中で固まって、タービンが回らなくなり、エンジンが停止するなどの事故が生じてしまうためです」(津久井教授)

 '10年にアイスランドの火山が大噴火した際には、欧州各国の空港が閉鎖され、全体で10万便以上が欠航する異常事態となり、欧州経済の停滞に拍車をかける要因となった。もし富士山が噴火した場合、火山灰の影響で、日本全土で一日500便以上が欠航を余儀なくされる、と予測するデータもある。

次ページ  さらに、鉄道も動かなくなる。…
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