政治


「菅が辞めないなら俺が辞める」という大見得はどこに
「他力本願クーデター」失敗に見る民主党政治の本質

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 与野党を巻き込んだ「菅降ろし」が完全な失敗に終わった。

 先週のコラムで「このままなら2011年度2次補正どころか、秋から本格化する12年度予算編成さえも菅の手に委ねかねない展開である」と書いたが、まさにそうなりつつある。

 仙谷由人官房副長官や岡田克也幹事長らは「虚脱感にひたっている」などと報じられているが、これくらい見事に失敗すれば、そうなるのも当然だ。彼らは菅降ろし失敗の責任を問われこそすれ、しばらくは党内でも身動きできないだろう。

 それどころか、菅が近く断行するとみられる内閣改造、党執行部人事で更迭される可能性もある。政権の中枢にいながら「首相退陣のクーデターを画策した」と批判されても仕方がないからだ。

 少なくとも、国民新党の亀井静香代表は菅に大幅改造を進言するに違いない。

亀井静香が復興担当相に?

 もしも小沢一郎元代表のグループが党を追い出される一方、仙谷らの菅降ろしクーデターが成功し、自民党との大連立が出来ていたら、亀井が率いる国民新党は与党内で一挙に発言力を失い、下手をすれば連立与党から野党に転じる可能性もあった。

 亀井が心底から菅を支持しているとは到底、思えないが「敵の敵は味方」である。仙谷らが政権運営の主導権奪取に失敗したからには、亀井とすれば、ここは菅を支えて影響力強化を狙うはずだ。

 辛くも生き延びたとはいえ、政権内で本気で菅を支え続けようと思っている人間はほとんどいない。そういう状況は小政党を率いる亀井にとって、存在感を高める絶好のチャンスなのだ。