プロのスカウトが甲子園で狙う
第二の「マエケン」

 今年の予選大会は全国的に波乱が多く、PL学園の多司将仁、浦和学院の南貴樹、明豊・山野恭介などの好投手が予選で涙を呑んだ。

 それでも、8月7日に開幕を迎える甲子園にはプロのスカウトが熱い視線を送る金の卵たちが集結する。

 なかでも最も注目されるのは甲子園春夏連覇を狙う興南のトルネード投法の左腕・島袋洋奨だ。

「身長は173㎝と低いですが、ストレートは角度がありますし、低めの球も伸びがある。上手くカーブを使って緩急をつけたピッチングもできます。プロにはあまりいないタイプの投手です」(スポーツライター・小関順二氏)

 昨春のセンバツでPL学園相手に延長10回1失点完投勝利を収めた山口・南陽工の岩本輝も見逃せない。ストレートは130㎞/h後半と球速はそれほどないが、落差のあるフォークが武器で、広島の怪腕、故・津田恒実を思わせる体の開かないピッチングフォームはバランスが良く制球力もある。

 春夏通じて初の甲子園出場を決めた長野・松本工の柿田裕太は最速142㎞/hのストレートがバッターの手元でひと伸びするという豪腕。

 17年ぶりの出場を決めた大分工の田中太一は、未完成だが最速148㎞/hの球速が大きな魅力だ。

 プロが注目する投手はまだまだいる。前出の小関氏が話す。

「センバツベスト4の広陵の186㎝右腕有原航平は、まだフォームがぎこちないですが、将来性を感じます。彼のような上背のあるタイプは時間がかかるので、じっくり育ててほしいです。プロに入って2~3年で結果を望める選手ではない。
  センバツで史上2位となる152㎞/hをマークした天理の西浦健太は、肘の使い方が柔らかく、球持ちが良い。体ができてくればスピードは出るようになりますから、今の時点での球速は意識しないほうがいい。体が開くところは気になりますが、例えるなら広島の前田健太のようなピッチャーですね」

 変化球に課題は残るが、今年の夏は本家と名前が同じ「第二のマエケン」天理・西浦投手に注目だ。