雑誌
本誌が独自調査
日本全国隠された「放射能汚染」地域
全国民必携これが本当の数値だ

週刊現代 プロフィール

 京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は、これからの日本人は、生きていく上で次のような「覚悟」が必要だと話す。

「福島第一原発から放出された放射性物質は、県境を越えて日本中に広がっています。いや、国境さえも軽々と乗り越えて、世界中に広がっています。もはや地球上に、この汚染から逃れられる場所はないのです。放射能は目に見えないし感じることもできません。だからこそ行政はしっかりと線量を計測し、知らせなければならない。そして我々はどこにいようが、その数値に注意を払わなくてはならないんです。3・11を境に、私たちの世界はそんな場所に変わってしまった。そして私たちは、そこで生きていくしかないのです」

 今回、本誌が測定したのは空気中の線量だけだ。実際には水に、土壌に、放射性物質はジワジワと入り込んでいる。そして、いずれ起きる恐怖の現象が、内部被曝だ。

 6月8日、文科省は福島第一原発から62km離れた福島市など11ヵ所の土壌から、微量のストロンチウムを検出したと発表した。そして東電も6月12日、原発敷地内の地下水にストロンチウムが漏れていると打ち明けた。

「半減期約29年のストロンチウムが体内に入ると非常に危険です。カルシウムに似た性質で、歯や骨に蓄積される。海中に放出されたストロンチウムが生物濃縮され、いま陸に飛んでいる量とは違う単位で人間の体内に入ることになれば、重大な健康被害を及ぼす可能性があるでしょう。ストロンチウムの出すβ線はガンのリスクを高め、また骨髄に集まるので白血病の危険性も増大します」(前出の崎山比早子氏)

 生物濃縮といえば、政府には「前科」がある。水産庁が当初HPで「生物濃縮は起こらない」とデタラメを書き、それを本誌が徹底批判すると「生物濃縮をし続けるわけではない」とこっそり修正したのだ。

 国民の健康に対する政府の意識は、その程度だ。いまこの瞬間も、原発からは放射性物質が漏れ、海洋汚染も続いている。そんな世界で我が身と子孫を守るために、私たちはみずから情報を集め、みずから判断を下さなければならない。

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