田崎史郎「ニュースの深層」
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菅直人「民主党」は政権交代で燃え尽きてしまったのか

鳩山、小沢にも重大な責任

2010年08月02日(月) 田崎 史郎
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 民主党は政権交代までの政党だったのか、政権交代からの政党なのか―。このような問いかけを脳裏で描くようになった。

 大敗を喫した参院選後の民主党の対応があまりに手ぬるいからである。

 首相・菅直人が政治主導の象徴だった「国家戦略局」設置を断念したうえに、2011年度予算の概算要求基準では財務副大臣・池田元久が「形の上で政治主導を見せるというか、官邸、党の方もかんでいただいて丁寧にやったということだ」と、政治主導が「形の上」と言い出す始末。国会議員歳費を日割りに改める法案に関しても、みんなの党に押しまくられて渋々、応じている構図だ

 7月29日に開かれた、参院選を総括するため両院議員総会も責任論に終始し、再スタートを切る機会とはならなかった。

「退陣論が噴出」などと報じられた両院議員総会に、私も取材に出掛けた。たしかに退陣論が多かったが、続投論も出ていて、それほど激しい印象は受けなかった。

 退陣論を打ち出したのは、前幹事長・小沢一郎に近いとみられている人たち。想定の範囲内だった。

 一方で気になったのは、ほとんどの意見が進退問題に集約され、真の敗因を避けて通っていたことだ。参院選後、与野党の議員に民主党の敗因を取材して回った。その中で、最も的を射ていると思ったのは、自民党中堅の次のことばだった。

「菅さんが消費税率を10%に引き上げることを検討すると発言した時はまだあまり影響がなかった。風向きが変化したのは、税金の還付対象となる年収水準で菅さんの発言がくるくる変わってからだ。あの発言が国民に鳩山政権の不安定さを思い出させてくれた。この党はやはり成熟していないと有権者が思った」

 つまり、菅の発言が、鳩山政権下における米軍普天間飛行場移転問題、前首相・鳩山由紀夫と小沢の政治とカネの問題など、さまざまな不安定さを思い起こさせたことが敗因だという指摘である。

 鳩山や小沢がしっかりとした政権運営をしていたならば、菅発言が惨敗につながるようにことにはならなかった。有権者の審判は民主党政権10ヵ月に対する評価なのであって、菅だけを責めるのは当たらない。

 この両院議員総会に、有権者が評価を下す対象とした小沢は現れなかった。菅が会談を申し込んでも小沢事務所は「用件が分からない」として会談に応じていないという。

 この発想の根本がおかしくないか。

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