伊藤博敏「ニュースの深層」
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15万人復活コンサートを開くXJAPANに事務所社長指名手配などトラブル続出

事件の影にアートコーポレーション
前会長の淫行事件も

2010年07月29日(木) 伊藤 博敏
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 ロックバンドのXJAPANが、8月14、15日の両日、横浜の日産スタジアムで15万人を集め、初の単独野外ライブを行うなど、復活を本格化させている。

 10月からは1日のロサンゼルスを皮切りに、ニューヨーク、シアトル、バンクーバーなど10都市以上で全米ツアーを開催、同時に、14年ぶりに日米で新アルバムを発売する。また音楽活動以外でも、パチンコメーカーのSANKYOから「FEVER XJAPAN」を発売するなど乗っている。

 だが、「超強行突破 七転八起」と題した横浜のコンサートを象徴するようなトラブルが続き、7月27日のマスコミ各紙は、次のようにメンバーのなかのTOSHI(ボーカル)とHEATH(ベース)が所属する事務所社長の指名手配を報じた。

「引っ越し大手アートコーポレーション(大阪府大東市)の寺田寿男前会長(64)を相手に、架空の内容の損害賠償請求訴訟を起こし、約19億円をだまし取ろうとしたとして、大阪府警4課は、26日までに、詐欺未遂の疑いで芸能事務所ジェイ・エイ・シーコンサルタント(東京都港区)渉外担当部長の松尾俊一容疑者(47)を逮捕した。

 また、同容疑で、元指定暴力団山口組系中野会組員(2005年解散)で同事務所代表の高野一男容疑者(58)ら二人を指名手配した」(スポーツ報知)

 ジェイ社はグループ内に数社の芸能プロダクションを所有、そのなかにTOSHIとHEATHが所属する芸能プロダクションもあった。

 この事件には前段がある。アートコーポレーションの寺田前会長を最初に脅していたのは、ICON(アイコン)という芸能プロダクション(東京都渋谷区)の山口公義被告で、寺田前会長がアイコンに所属する17歳のドイツ人タレントと16歳の女子高生に淫行したとして、「カネを払わなければマスコミにばらす!」と、恐喝したのだった。

 高野容疑者は、アイコンを買収、トラブルをそのまま引き受ける形で、2人のタレントを映画に出演させ、CDを製作する約束があるのに履行しなかったとして19億円の損害賠償請求訴訟を起こし、大阪府警はそれが架空だったという詐欺未遂で事件を組み立てたのだった。

 ジェイ社の関係者は、こう不満を漏らす。

「民事で堂々と訴えたのに、なぜ刑事事件になるのか。19億円が過大だというので、実費清算に切り替え、4億円強に減額して交渉していた。結局、アートには警察の天下りが数多くいるから、寺田前会長を恐喝や詐欺の被害者にして、淫行事件そのものは書類送検で軽く済ませた。その分、こちらが罪を負わされてしまった」

 理由はどうあれ、高野容疑者の指名手配がXJAPANの復活に影を差したのはいうまでもない。こうしたマネジメント上のトラブルは、このバンドの宿命のようなもので、今年3月、リーダーのYOSHIKIが、契約金や公演出演料などが支払われていないとして、音楽制作会社のネクスターコーポレーションに対し、約3億7500万円の損害賠償請求訴訟を起こしている。

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