7.11参院選座談会第3弾 民主党惨敗でも消費税増税は一歩前進で「霞が関」の高笑いが聞こえる
長谷川幸洋・高橋洋一・郷原信郎・岩瀬大輔・山崎元
長谷川幸洋(東京新聞論説委員)、高橋洋一(嘉悦大学教授)、郷原信郎(弁護士)、岩瀬大輔(ライフネット生命保険副社長)、山崎元(経済評論家)、5人の論客たちによる7・11参院選開票との同時座談会は最終回。増税の行方、経済政策、そして政治の未来へと話は及んだ。                  司会は瀬尾傑(現代ビジネス編集長)

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高橋 今回自民党にとっては勝って良かったのかは、疑問ですね。

岩瀬大輔

岩瀬 どういうことですか?

高橋 つぶれるべき組織がつぶれる前に勝って延命すると、進むべき方向を間違えます。自民党は解党的な出直しをした方が良かったのに、下手に勝ってしまった。

郷原 確かに、誰も自民党に勝たせたい、自民党でいいとは思ってませんからね。

長谷川 自民党は、今回は勝ってしまったせいで後が大変になりますよ。

山崎 自民党も民主党も、どちらも衰えていきますね。

高橋 そもそも谷垣さんには、ミスがありすぎなんです。鳩山さんが6月2日の民主党両院議員総会で正式に辞意を表明する前に、不信任決議案を提出するべきでした。もちろん、信任を前提にしてです。

 信任されれば、その後、鳩山さんは辞めにくくなりますから。その程度のこともできない人が総裁で、自民党が勝つなんて。どうせ本番は衆議院総選挙なんだから、参院選は負けておいた方がいいんですよ。民主党は、長い目で見るとほっとしているでしょう。

喜んでいるのは財務省

郷原 結局この選挙の結果で、消費税はいつ上がるんでしょうね。

長谷川幸洋

山崎 早ければ2年後と菅さんは言っていましたね。

長谷川 旗は掲げたものの、来年の通常国会でも法案として通りませんよ。閣議決定するにしても、国民新党が消費税増税にはノーですから。それに、消費税増税は、決定から実施までに最低2年はかかります。すると、総選挙を間に一回挟むんですね。そこでおそらくノーという審判が国民から下されるでしょう。プログラム法で「いつからやります」と書いたとしても、実施段階でどうなるか。

山崎 「実施を止めます」という公約を掲げる政党も出てくるでしょうね。

長谷川 かつて橋本龍太郎総理は、財政構造改革法を一端成立させたにもかかわらず、97年のアジア危機でそれを凍結させていますよね。つまり法律は意外と自由自在なので、総選挙を一端挟むと、一度法案として成立したとしても「消費税はナシにします」が可能だと思います。

高橋 そうかもしれませんが、限りなく進めることは可能ですよ。消費税増税という単純な図式ではなく、どうやって進めるかです。登山の時に、2合目を目指すのか3合目を目指すのかみたいなもので、今回も、やろうと思えばできちゃいます。その布石まで打っていますよ。

高橋洋一

岩瀬 どういうことですか?

高橋 つまり、民主党としては「3合目まで行きましょう」という法案を提出して、自民党も一緒になって「OK」という可能性はあります。そこで実施に至るかどうかは、それはもちろん総選挙の後に決まることになります。けど、何合目まで行くかに関しては、その前提条件をどうするかっていうだけの話なんです。

瀬尾 今回、財務省にとっては民主党が増税の話をしたことは意味はある。

高橋 そうです。先に進めば、一合でも上に行けば、それでいいんですから。

瀬尾 選挙の焦点になっただけで、財務省としては二重丸なんですね。

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