田原総一朗のニッポン大改革

長谷川幸洋・東京新聞論説委員 インタビュー vol.2 「民主党政権の『内ゲバ』と狙われた日本経済」

2010年07月23日(金) 田原総一朗
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vol.1 はこちらをご覧ください。

田原 菅直人首相が消費税を10%に、と言った責任はマスコミにもあると思います。

 朝日新聞も、読売新聞、日経新聞、産経新聞、みんな賛成していた。長谷川さんが社説を書いた東京新聞は違いますが、読売新聞なんてはじめから大賛成だった。

 財務省が仕掛けたっていうけれど、菅さんはみんなマスコミがOKしてるから、つい「これが常識なんだ」と思ったんでしょう。

長谷川 それはおおいにありますね。役人は菅さんを元気づけるために、「総理、昨日発表された総理のご発言は各紙の社説でみんな賛成してますよ」と励ました。それは違いない。

田原 なぜ日本の大新聞ってそんなにだらしないんですか?

長谷川 やっぱり官僚が情報源になっているからですよ。特に財政問題は財務省ですからね。役人が自分のオフィスまで来てくれて懇切丁寧に説明し、「必要があればなんなりといつでも資料を持って参上します」などと主計官に言われれば、喜んじゃう論説委員が多いんですよ。

田原 そうなんですか?

長谷川 多いです。

役所からのペーパーは裏をとらない

田原 とっても基本の問題だけど、マスメディア、ジャーナリズムは自分で取材しなきゃいけない。だからもし財務省からペーパーをもらったり、あるいは話を聞いたら、裏付けをとらなきゃいけない。それをやんないですか?

長谷川 役所から出してくるペーパーは丸のみですよ。書かれていることについては裏取りみたいな作業はしませんね。

田原 でも東京新聞だって体質は似たようなものでしょう。普通、長谷川さんみたいな人が新聞社にいると、飛ばされるんですよね。なんで東京新聞では飛ばされないの?

長谷川 とてもイイ質問です(笑)。

 僕も最初の頃はある種の覚悟をしながら、ものを書いたり、言ったりしてきたんです。

 ところが幸いなことにわが社はトップが「キミ、勝手にやれ、好きなようにやれ。そのかわりエラくしないから」と(笑)、言ってくれた。

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