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 インターネットユーザーの数は約4億2千万人、ネット普及率が31.8%と7月15日に発表された中国において、最近話題になっているサービスがあります。2006年12月に中国で開設された海外ニュースサイト、「訳言(YeeYan)」です。

 毎日50から100本程の、中国語に翻訳された海外最新ニュース記事が掲載されています。

 米国「ニューヨークタイムズ」、「ナショナル・ジオグラフィック」、英国「ガーディアン」、「エコノミスト」等、実に幅広いメディアから選りすぐられた記事が、その記事に興味を持った翻訳ボランティアメンバー約5000人により翻訳されています。「ウィキペディア」のように無償のボランティアで運営されている点が特徴的です(参照記事)。

 ビジネス、経済、ソーシャルメディア等のテクノロジー、起業、文化事情等に関しての記事が人気が高く、数多く翻訳されています。主に英語サイトからの翻訳が中心ですが、日本経済新聞、朝日新聞の記事も最近では翻訳されています。

「Yeeyan(訳言)」のホームページ

  「訳言」では、15万人を超える無料登録ユーザーが、自分達が読みたい記事をサイト上で「推薦」し、それを見たボランティア翻訳者が、無償で記事を翻訳します。ボランティア翻訳者は20代~30代の学生や若手社会人が中心です。

 彼らボランティア翻訳者にとっては、主に自分の語学学習の機会として、また、自分の名前がサイトに掲載され評価を受け、自分が興味を持つ記事を多くの人と共有する機会として、こうした翻訳プロジェクトに参加します。

 優秀な翻訳者の場合、特別の有料翻訳プロジェクトとして仕事に繋がるチャンスも得られます。サイト運営側も完璧な翻訳を求めるのではなく、むしろ多くの人が参加できるよう、敷居を下げ、間違いや改善点があれば他の経験のある人が編集・訂正出来る機能を備え、コミュニティ運営に知恵を絞り、今日の規模までサイトを大きくしてきました。

 なお、著作権に関しては、必ず翻訳した記事の出典を明記し、サイト運営者がコンテンツ制作者に継続的に翻訳掲載の許可申請をしているということです。とはいえ過去に掲載記事の削除申請もありました。しかしボラティア的な活動であることもあり、コンテンツ制作者と大きなトラブルを生みだしたことはいまのところないそうです。

次ページ  正式に著作権の問題をクリアし…
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