経済の死角

福島から世界へ!「100人の声」
前編/福島市・二本松市・いわき市

被災・放射能そして「頼りない国」翻弄され、
悩み、それでも懸命に生きる人たちの思い

2011年06月19日(日) フライデー
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「『東北人は我慢強い』って言われますけど、(電気を大量に享受してきた)東京の人には言われたくないです」(二本松市在住・菅野博文さん・52)

「東京の大学に行きたいんですけど、福島ナンバーっていうだけで車にゴミを投げつけられた先輩がいて、不安です」(福島市在住・佐藤佑香さん・16)

  福島の人たちの素直な思いである。

  警戒区域、計画的避難区域以外のエリアでも、今なお高い放射線量が検出されている福島県。本誌は前号(6月17日号)で、福島市内の高校生たちが、本当は福島全域が危険なはずなのに、経済を優先して新幹線を走らせ続けるために、国が安全だとウソをついているのではないか、いっそのこと原発なんて全部爆発しちまえばいいんだ―と、絶望の声を上げていることを報じ、大きな反響を呼んだ。

  福島市など県内の市町村は、子供たちの健康を守るため、校庭の土の一部を入れ替えるなど、市民らの不安の払拭に動いている。しかし、県民の放射能に対する心の負担は増すばかりである。

  本誌は今回、県内で避難区域に指定されていないにもかかわらず、高い放射線量が記録されているエリアを中心に福島を歩いた。そして、この先に不安を抱えながら、国の〝不条理〟にる県民100人に話を聞いた。

  取材では、マスコミ報道こそが「フクシマ差別」を生み出している―などの厳しい批判も頂いたが、小学校高学年の少年から80代の方々まで、さまざまな意見を聞くことができた。

  フクシマから世界へ―彼らの声をあなたはどう聞くだろうか。前編として、福島市・二本松市・いわき市の人々60人の声に耳を傾けてほしい。

PHOTO 吉田暁史 柏木貴弘 工藤悠太

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