7.11参院選座談会第2弾「長妻昭、渡辺喜美を直撃!菅政権はどうなる」
長谷川幸洋・高橋洋一・郷原信郎・岩瀬大輔・山崎元

 7月11日、参議院選挙の投開票日の夜。長谷川幸洋(東京新聞論説委員)、高橋洋一(嘉悦大学教授)、郷原信郎(弁護士)、岩瀬大輔(ライフネット生命保険副社長)、山崎元(経済評論家)、5人の論客たちが集まり、開票速報と同時に激論。長妻昭厚労相。渡辺喜美みんなの党代表のホンネにも迫った。

司会:瀬尾傑(現代ビジネス編集長)

第1弾 はこちらをご覧ください。

山崎元(経済評論家)

長谷川 いま菅直人首相が問われているのは、いったい民主党政権とは何か、ということです。

 これは、言葉では「脱・官僚依存」を言ってきた政権です。しかし、できていない。

 では自民党政権ではどうだったかと言うと、小泉政権以前は、政治をやっていたのは官僚でした。政治家が政策目標を持っていても、日程管理も工程管理も内閣主計局がやっていたんです。

 もちろん政治家が政治を取り戻すのは結構なことです。しかし、何分不慣れです。不慣れなので、政治を取り戻したいんだけれど、どんな政治を取り戻したいのかが、民主党政権にはないんですよ。

 本当の意味で、政治家が政治を取り戻すには、まだ2、3年、時間がかかるでしょう。

郷原 官僚からの脱却とは言うけれど、官僚の代わりになるような存在を作れなかったわけですよね。

高橋 自民党政権が官僚依存の政権だったのは確かです。

 鳩山さんは当初、「政権を取った直後に、局長以上の官僚にはいったん辞表を提出していただくという荒技を行わなければならない」と言っていた。自民党政権のときとは違う外務省、防衛省のメンバーで、普天間問題を何とかしようと考えた。ところがそれができずに、普天間の問題もああなった。

 鳩山さんは「お願いすればやってもらえると思った」というけれど、そんなものじゃないです。官僚依存をなくそうと思えばできたし、そうすれば解決したかもしれない問題だったのに、しなかったんです。

岩瀬 なぜですか。あれだけ脱官僚と行っていたのに、なぜできなかたんですか?

高橋 お金か人事でしかものを変えられません。その人事を手放してしまったんだから、うまくいかなかなったんです。

郷原 政治と金の問題も、ボディブローのように効いたんじゃないですか。

山崎 脱税での逮捕も鳩山さんの頭の中にはあったんじゃないでしょうか。

郷原 しかし、あれを脱税で立件するのは相当難しいですよ。だって、個人の金と政治の金は明らかに別に管理していますから。それなのに、騒がれて相続税を払ってしまったから問題になったんです。

長妻大臣にナマ電話インタビュー

瀬尾 いま長妻昭厚生労働大臣と電話がつながりました。山崎さん、どうぞ。

山崎 民主党にとってはあまりめでたくない選挙結果になりつつありますが、敗因は何ですか。

長妻 まだ結論は出ていませんが、与党で50議席を超えるのが難しい状況になってきました。改選議席で第1党になり、参議院で法案を通過させられる体制を作らないとと思って頑張ってきましたが。

山崎 子ども手当のことを伺います。私はいい政策だと思っていますが、満額支給は断念したんですね?

長妻 そうですね。2万6000円の満額支給は難しいとお詫びをし、国民の皆さんに説明をしているところです。

山崎 しかし、財源がないから支給できないというのは議論としておかしい気がします。ほかの支出と子ども手当とどっちが大事かという話もなされていません。「満額支給は難しい」というのは、官僚に乗せられているのではないですか。

長妻 日本は、アメリカの次に、子どもにかける予算の少ない国です。子どもがいなくなるということは、社会保障の担い手がいなくなるということですし、内閣府が行ったアンケートにも、少子化対策を求める声は多数寄せられています。子ども手当だけでなく、今後は保育所の数を増やすことも、5ヵ年計画でやっていきます。

山崎 年金についてはどうしますか? そろそろ法案、という話だったかと思います。

長妻 年金改革7原則というものを提案し、国民の皆さまからそれについてご意見を伺っているところです。近く、厚労省で国民の皆さまの声を直接伺うイベントも開きます。この問題については丁寧に、超党派で議論していきます。それを経て国会の法案を提出するスケジュールです。

山崎 年金問題は、昨年の衆院選最大の関心事でしたよね。

長妻 以来、20万人分の記録が戻ってきています。しかし、物事が進んだ結果として、直面する問題の難易度が上がっていることも確かです。野党時代から主張をしていた通りに紙台帳の照合作業を進めましたが、まだ8割の人たちが、ご自身の年金記録がおかしいことに気づいていない状態です。国家の信頼回復のために、引き続き努力を続けます。

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