税務署は狙っている! ある朝、マルサがやってきた(前編)

2010年07月16日(金) FRIDAY
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 『FX 勝利の真髄』などの著書で知られる主婦の池辺雪子氏は同じくFXで大儲けしたがそれを申告せず、査察部のターゲットとなった。

 金融会社の勧誘でFXの口座を開いた池辺氏は、FXの魅力にとりつかれ、4億円もの利益を上げるまでになった。その彼女も、乗り込んで来たマルサの迫力には圧倒されたという。

「ピンポーン」

 玄関のチャイムが鳴ったのは'06年12月19日の朝でした。ドアを開けると4人の男の人が立っている。その数はアッという間に増え、十数人のマルサたちによる家宅捜索が始まりました。FXの取引書類、通帳、キャッシュカードはすべて持っていかれ、家にある現金も全部チェックされました。

 銀行にあるような、現金を数える機械や、コピーを取る機械を持ち込んで現金もすべて数えていました。そのとき家にあった金額? 多額なので言えません。

 家宅捜索は真夜中まで続きましたが、その間、女のマルサが私にピタリと張り付いて離れない。トイレに行く時も、ずーっとドアの前に立っている。要するに私が証拠湮滅をしないように見張っているんですね。かかってきた携帯電話に何げなく出たら、

「誰と連絡取ってるの!」

 とすごい見幕で怒られました。結局この日は、朝8時から深夜0時まで、延々と家宅捜索がつづきました。家族は夜になって自宅に帰ってきたんですが、この様子を見てとても驚いていました。押収された書類は段ボールで何箱になったかわかりませんが、きちんと目録を作っておいていってくれました。

 私は脱税するつもりなんて毛頭なかったんです。確定申告をするため、わざわざ元国税庁勤務の税理士さんに相談し、「利益が4億4000万円ぐらいだから、その8割の3億5000万円は納める用意をしてください」と言われて、そのための準備をしていたし、書類もちゃんと提出していた。その矢先にマルサがやってきたんだからビックリですよ。

 家宅捜索の翌日から、毎日、東京国税局に取り調べを受けるために通うことになりました。

おにぎり一個も割り勘

 行ってわかったんですが、国税の人もFXのことを知らないんです。最初の2週間くらいは、FXの会社が出した取引内容の報告書を見ながら「これはこうなります」などと説明して、まるでセミナーの講師でもしている気分でした。

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