永田町ディープスロート

菅政権で完全復権
新財務事務次官に「勝海舟の曾孫」

2010年07月12日(月) 週刊現代
週刊現代
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 明治維新の立て役者・勝海舟の曾孫が、財務省の新事務次官に決定した。一度は消えかけた昇格が、総理の交代で再浮上するという復活劇だった。

 新事務次官に決まったのは主計局長だった勝栄二郎氏(60歳)。同氏は東大法学部から75年に旧大蔵省に入省し、早い段階から将来の事務次官候補と目されてきた。主計局次長、大臣官房長、主計局長と順調に出世してきた勝氏に、暗雲が立ちこめたのは昨年の政権交代劇以降のことだ。

「官僚のなかの官僚である財務省の人事は、他の省庁と同じく入省年次で決まる年功序列型。この慣例を崩すことで、民主党政権として脱官僚をアピールしようという話が持ち上がったのです。
  特に強硬だったのは小沢幹事長(当時)で、竹下内閣の官房副長官時代に秘書官を務めた香川俊介総括審議官を次期事務次官にしようと推していました」(全国紙経済部デスク)

 そして、この場合は勝氏には農水省事務次官のポストが検討されたという。

 しかし、水面下でそんな話が進んでいることを知ってか知らずか、勝氏は経済オンチと言われた菅氏を馬鹿にする財務省キャリアが多いなかにあって、経済学者を紹介して勉強会を開くなど菅財務相を支えた。その甲斐あって菅総理誕生で復権を遂げたわけだが、その様は、曾祖父・勝海舟を彷彿とさせる。

「明治維新で昨日までの賊軍が官軍に変わったように、政権が変われば官僚は仕える主が変わる。勝さんはその原則を理解していて、若手時代から腰が低く、決して敵を作らなかった。そのあたりのバランス感覚は省内でも『さすがは勝海舟の曾孫だ』と評されていました」(財務省関係者)

 勝海舟は江戸城の無血開城を成功させた功績で、明治新政府でも重責を担った。もともと敵として財務省に乗り込んできた菅氏を籠絡し、自らの出世につなげた勝氏も、なかなかの戦略家である。

 勝氏にとって「主君」の菅氏は、財務省の悲願でもある消費税増税に突き進む。いまや完全に復権した観のある財務省の事務次官として、勝氏が曾祖父のように国益を最優先してくれることを切に望みたい。


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