世界ランク1位 宮里藍の父 優氏が告白「意識改革が娘を変えた」
「"もし失敗したら"を捨て去った。今年、メジャー制覇もあると思う」

「優勝した直後に、藍へお祝いの電話をしました。ちょうど父の日でしたが特別なやりとりもなく、『おめでとう』と言うと『ありがとう』と意外とあっさりしていましたよ。冗談ぽく『お前が世界ランク1位か』と話すと、『ハハハ』と照れくさそうに笑っていましたね」

 こう明かすのは、6月21日に米女子ゴルフ、ショップライト・クラシックで優勝した宮里藍(25)の父親・優氏(まさる・64)である。

 鮮やかな勝利だった。2日目を3位で終えた宮里は、最終日を7バーディー、ノーボギーの64で回り、通算16アンダーで逆転V。賞金女王争いは2位のスサン・ペテルセン(ノルウェー)に約25万ドルの差をつけ83万238ドル(約7522万円)で単独トップとなり、世界ランクでも韓国の申ジエを抜いて1位に躍り出たのである。

 だが、'06年から米国ツアーへ本格的に参戦した宮里のこれまでの道のりは、決して平坦なものではなかった。同年は1勝もあげられず、'07年6月のギン・トリビュートでは最終日に公式戦自己ワーストの82を叩き号泣。さらに8月のCNカナディアン・ウーマンズオープンからは、5戦連続で予選落ち(うち1回は棄権)してしまった。優氏が解説する。

「飛距離のある海外の選手に対抗するため『飛ばそう』『こういう打球が打ちたい』という意識が強く働き、自分のスイングリズムを崩していたんです。結果を残せないことが、さらに藍のプレッシャーになっていたのでしょう」

 どん底の宮里を救ったのが、'07年末からメンタルトレーナーとなった、ピア・ニールソンとリン・マリオットである。ニールソンは、'01年から5年連続で米女子ツアーの賞金女王となったアニカ・ソレンスタムのコーチだったことでも有名な人物だ。

「二人のおかげで、藍は意識改革ができました。飛ばすことではなく、自分の長所であるアプローチやパターなどの"小技"を磨くことに意識を集中したんです。100ヤード以内の短いショットの練習をくり返すうちにスイングリズムも安定し、ショートホールでは期待通りのスコアを出せるようになりました」(優氏)