経済の死角

ドキュメント 菅政権が封殺を企んだ「福島第一原発吉田昌郎所長が語る真実」

国を救うため、注水継続も開始も彼が決断した!

2011年06月10日(金) フライデー
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現地対策本部がある免震棟で指揮を執る吉田昌郎所長。処分は「するかどうかも含めて検討中」(東電広報)

  フクシマでいったい何が起きていたのか。菅首相の不作為の罪を問う!

 形だけ見れば、最高指揮官である菅直人首相の指示を無視するなど、とんでもない大罪である。だが、原子力委員会の原子力防護専門部会の専門委員を務めている独立総合研究所社長・青山繁晴氏の見方はまるで逆だった。

「たとえ100万人が非難しても、僕は断固、吉田昌郎所長を支持します」

 青山氏は経済産業大臣の諮問機関「総合資源エネルギー調査会」専門委員の肩書も持つ、核セキュリティやエネルギー安全保障の専門家。原発のリスクについては、12年前から啓蒙活動を行っている。4月22日、青山氏は東電の許可を得て福島第一原発を訪問した(以下、断りがない場合は青山氏の発言)。

「原発事故の対応で何より大事なのが炉心の冷却です。震災直後は、消火系という火災発生時に使うシステムで真水を注入していました。しかし、消火系タンクが空になれば注水は止まってしまう。作業日誌などの資料によれば、震災翌日の3月12日の未明には、吉田所長を中心とした現場から『海水注入に切り替えるべき』との方針が(東京電力)本店に伝えられています。12日午後0時2分には本店も『注水最優先』と決断している。これはつまり、海水を入れることで原発を廃炉にしてもいい、という意味です」

 同日午後2時53分、タンクの水が尽きる。だが、直ちに海水に切り替え—とならなかったことで悲劇の幕が開く。

「3月11日夜7時の緊急事態宣言をもって、現場の指揮権は官邸(原子力災害対策本部)に移っているのですが、官邸は何の指示も出せなかった」

 午後3時36分、福島第一原発1号機で水素爆発が発生。だが、この期に及んでも官邸からは何の指示も来ない。海水注入を巡る会議がようやく始まったのが、午後6時のこと。だが、6時20分に会議が終了した後もGOサインは出ない。第一の〝反逆〟はここでなされたという。

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