ソーシャルウェブが未来を創る!
2011年06月07日(火) イケダ ハヤト

図書館横断検索サイト「カーリル」に見るオープンガバメントの可能性

upperline
図書館を横断検索できるサイト「カーリル」

 クラウド技術の進歩や通信コストの低下によって、今やインターネットを用いたアプリケーションの開発は、ごく手軽に行うことができるようになりました。中学生や高校生がiPhoneアプリを開発し、大きな利益を上げるといった話もしばしば見聞きするくらいです。「アプリ開発」の敷居はここ数年で一気に下がったと言えるでしょう。

 さて、このような社会において、「政府」はどのようなサービスを国民に提供すればいいのでしょうか。これまでの社会では、巨額のシステム開発費を投じて、政府がアプリケーションを提供していましたが、この方向性を見直す必要はないのでしょうか。

 先日の記事(今こそ「Gov2.0」を日本にも)でも取り上げたように、米国を中心に「Gov2.0」や「オープンガバメント」というテーマが盛り上がっています。今回の記事では、今後の政府のあり方を、「カーリル」という図書館横断検索サイトを例に考えていきます。

民間と行政の分業体制

 今回ご紹介する「カーリル」は、日本全国5000以上の図書館を網羅した、国内最大の図書横断検索サイトです。既存の図書館検索に比べて、画面も見やすく構成されており、使い勝手が良いのが特徴です。ぜひ、試しに読みたい本を検索してみてください。東京都の横断検索システムなどと比べると、使いやすさの差を感じて頂けるかと思います。

 図書館の運営はもちろん行政が担っているわけですが、「カーリル」を開発したのは実は行政ではなく、Nota, Incという民間企業です。カーリルは官民協働の形を取っており、行政が図書に関する「データ」を提供し、そのデータを用いて、民間企業がアプリケーションを開発しているのです。

 情報優位性のある政府がデータを提供し、民間がそれらを活用したアプリケーションを開発する、という形はまさにGov2.0という言葉で語られているものです。

次ページ  「カーリル」のような最先端の…
1 2 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事


underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ