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菅"増税"で ボクらの生活
どうなる、どうする? Q&A15

消費税は10%超え?
エコカー・エコポイント、子ども手当は?

「脱小沢」を演出した"庶民派宰相"の誕生に、民主党の支持率もグイッとV字回復だ。

 新政権は気をよくして早くも増税論をブチ上げた。しかし、増税の矛先がボクら庶民ってのはアリなのか?

「増税で得た財源を歳出に振り向けることで成長を実現する」

 菅直人首相は新政権の発足前からこう明言し、増税による財政再建の方向性を示してきた。そして6月7日、政調会長に就任した玄葉光一郎氏も、「次の衆院選後には消費税も含めた税制の抜本改革を行うことを、参院選のマニフェストに書く必要がある」と述べ、増税をタブー視しないことを強調したのである。

「4年間は、消費税率を上げない」と明言していた鳩山政権からの大きな変わり身。ボクらの税金は、いったいどうなるのか。信州大学経済学部の真壁昭夫教授は、増税、特に消費税率のアップは避けられないと見る。

「菅首相と玄葉政調会長に加え、消費増税に前向きな野田佳彦氏が財務大臣に就任したので、消費増税は早まる、と期待する財務官僚が多い。財務省では、消費増税に向けての準備を開始しました」

 確かに、約883兆円もの財政赤字('10年3月末時点の国の債務残高)を抱える日本にとって、財政再建は急務だ。しかし、庶民の負担だけが増えるような"庶民増税"が断行されるのは堪らない。

 そこで本誌は、真壁氏のほか、経済ジャーナリストの荻原博子氏、日本総研理事の湯元健治氏らの協力を得て、菅政権で変わると見られる税制の中身と問題点を分析した。子ども手当や高速道路無料化の行方など、ボクらの財布に影響のある事柄についても探った。改めて税制を確認して生活防衛に役立てていこう。

税金編

Q1: 政権になって、税制の方向は大きく変わりそうですね。

A: 「鳩山政権は、ムダを省いておカネを捻出し、それでも足りなかったら消費増税を考えるというものでした。しかし菅政権は、歳入を増やすことを優先していく姿勢を示している。下の図表『主要税目の税収の推移』を見ても分かるように、税収増が期待できるのは、消費税。当然、消費増税が視野にある」(荻原氏)

A: 「マニフェストでは、消費増税だけでなく、『法人税率の引き下げ』を記す可能性も高い」(湯元氏)

Q2: 庶民の負担が増える消費税率を引き上げる一方で、企業の負担を軽減するというのですか?

A: 「主要国の中で、法人税の実効税率が最も高いのが日本で、次は米国です。いずれも40%程度ですが、アジアやヨーロッパの国々は、20〜30%程度にすぎません。そのため、現在の日本では企業の競争力が損なわれている。今では、法人税などの直接税を減らして消費税など間接税を増やす、というのが世界的な流れになっているので、日本もそうせざるを得ないでしょう」(真壁氏)

A: 「法人税率は短期的には5%の軽減を、中期的には10%の軽減を目指すと思われます。ただし、家計の負担だけを増やすのかと、国民からの反発の声も出てくるので、容易には実現できないかもしれません」(湯元氏)

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